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2015年03月26日10:19

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松下幸之助さん・・・・批判をした人をほめる



江口克彦氏「成功の法則」(PHP)から抜粋要約しました。

松下さんが80歳を一つ二つ越えたころから、ある人があちらこちらで、もう高齢なのだから現役の経営者から引退すべきだ執拗に言い回すようになった。

ある日、その人と松下さんが会うことになった。
私はその場に立ち会わなかったから、後からその場にいた人に、松下さんがどんな反論をし、どんな説明をしたのかと聞いてみた。

すると「松下さん、引退すべき」という一方的な話を、松下さんは笑顔で頷きながら聞いていただけだったという。

松下さんは他の批判に対しても、言い訳や説明は一切することはなかったから、そのときもいつもと同じだったにすぎない。

そばで聞いていると、私のほうが「あなたはそうおっしゃるけれど、実際は違いますよ。あなたは松下さんを誤解している。事実を何も知らないで、よくもそんなことが言えますね」と言いたくなることが多かった。

しかし、そのような見当外れの批判に対しても、松下さんは「なるほど、なるほど」と頷いて聞き入るのが常であった。自分を批判する者をそこまで大事にした人も珍しいだろうと思う。

しかも、いかなる話をした人でも、その人が帰った後、これもまた必ずと言っていいほど、その人たちをほめた。

「なかなかいい人やな」
「若いのに、なかなかしっかりした青年やったな」
「いい話をきかせてくれた。ああいう政治家がもっとたくさんいるとええのになあ」
「偉い先生やったな。さすが立派な、まあ、人格者やったな」

ほめるだけではなく、
「いい意見が聞けた。ありがたかったな。あの人の言うとおりや」
と、感謝の言葉をのべるのが常であった。

そしてまた、不思議なことに、松下さんを批判していた人も、あれこれと話をして帰る段階になると、「やっぱり松下さんは偉いねえ」と、言うことも変わり、考えも変わってしまう。

松下幸之助という人間に感動し、松下幸之助の味方に豹変してしまうのである。
そういう光景を私はずいぶん見てきた。
(以上)


この話は何度も聞いて知りきっているはずなのに、あらためて読み返す度に、幸之助さんの大きさに、「スゴイ!」「本当にスゴイ」というため息とともに深い感動を覚えます。そして、「よし」という新鮮な気持ちを抱かせます。



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