トラインの「類は類を呼ぶ」と「引き寄せの法則」

以下、R.W.トラインの翻訳書、吉田利子「人生の扉をひらく・万能の鍵」、谷口雅春「幸福はあなたの手で」より要約。

暗い気分に支配されている人は暗い事柄を彼自身に引き寄せる。いつも失望落胆している人は、何事にも成功をせず、他の人の荷物になってしまう。
希望に満ちた自身のある人は成功の要素を引き寄せる。

ある人の家の庭はその人を支配している気分を表している。家庭にいる女性の精神状態は衣服に表れる。衣服のだらしない格好は無力感やなげやりの態度を表している。ボロや汚れは、身体につけるものに現れるよりも前に心に存在する。

自分のなかの一番中心の思いが、それに対応する要素を引き寄せ、自分のまわりに結晶させる。銅の溶液のなかに銅片を入れると、溶液の中の目に見えない銅の分子を引き寄せて見えるようになるのと同じことである。

希望に満ち自信と勇気をもって目標に向かう人は、その目的達成を助けるような要素や力を、宇宙から引き寄せる。

あなたの想念の一つひとつは、あらゆる面において力を持っているのである。あなたの身体の健康、精神力、あなたの事業での成功、周りへ与える喜び、それらはすべてあなたの想念の如何に依存している。

あなたがどういう思いでいるかによって、その思いに応じた目に見えない実体を受け取る。これはスピリチュアルな法則であり、化学の法則でもある。化学では目に見えるものだけに限られるものではない。私たちの肉眼をもって見ることの出来ない要素は、肉眼で見えるものの一番倍を超すほど多いのである。

「汝の憎むところの敵に善を施せ」というキリストの言葉は、科学的に事実と自然の法則に基づいている。

善を行えば、力と善の性質をもつ要素のすべてを自分に引き寄せる。悪を行えば、逆に破壊的な要素を引き寄せる。

私たちの心の目が開かれれば、私たちは自分を守るために、悪い考えや思いをすべて捨てるだろう。

憎しみによって生きる者は、憎しみによって死ぬ。キリストも「剣をとるものは剣によって滅びる」と言われた。

害悪の思いはすべて、抜いた人に向けられた剣のようなものだ。相手も剣を抜けば、どちらにとっても最悪の結果となる。

「類は類を呼ぶ」という引力の法則は、あらゆる面で普遍的に働く法則であり、私たちが希望し、期待するものを引き寄せる。あることを願っているのに、別のことを期待するのは、家を二つに分裂したようなもので、すぐに荒廃にきしてしまう。

断固として自分望むもののみを、一心不乱に期待するようにしなさい。そうすれば、あなたの望むものだけが引き寄せられるであろう。

自分の望むもの、かくありたいと願うもの、その思いをもち続けていれば、たとえ、あなたが陸であれ海であれ、何処に行こうとも、自分が意識すると意識しないとにかかわらず、自分の持つ思いにふさわしい事柄だけを、絶え間なく引き寄せるだろう。

思いはその人特有の財産だということができる。

思いの強さに応じて、熱烈な希望の精神波動が放送され、その思いを続る限り、その希望は大地に根を下ろし、しっかりした期待の心によって肥料が与えられ、だんだん成長して強力となり、強力な磁石のように自分の目指す事物を引き寄せるのである。