mixiユーザー(id:5089039)

2015年03月18日10:18

166 view

本物のプロ・・・・イチロー



「一流たちの金言」(致知出版)から、山本益博氏の「イチロー論」です。


私も年に一度はシアトル・マリナーズのホームグランドへ足を運んでいるが、
基本的には野球観戦ではなく、イチローを見に行っているのである。

その際、一塁側の観客席からはベンチでのチローの様子が窺(うかが)えないため、
相手側の三塁側に座ることもある。

そこから双眼鏡でマリナーズベンチを覗いてみると、味方の攻撃中にもかかわらず、
なぜかイチローはほとんどベンチにいないのである。

テレビで観戦していても、誰かがホームランを打ってチームメートがハイタッチしている輪の中でイチローを探しても、まずいない。

もちろん打順が回ってくる時はスタンバイしているが、それ以外はロッカルームで次ぎの守備に備えてアンダーウェアを着替えている。

とにかく彼は準備に準備を重ね、備えに怠らない人だ。
なぜ準備をするのかということについて、彼は昔
「言い訳を最小限にするためだ」と言っていた。

例えば前の晩にグローブの手入れを忘れたとする。
翌日の試合でたまたまミスをすれば、「昨日グローブの手入れを忘れたから」と道具のせいにしたり、言い訳したくなるものだが、彼はそれを許さない。

そこまで徹底して準備をするイチローは当然「ミス」がほとんどないのだが、2004年の7月17日のクリーブランド・インディアンズ戦で貴重な(?)凡ミスをしたのである!
ライトへの凡飛球をグローブに当てながらも落球してしまったのだ。

この日のインタビューで、彼は「ルーティンのフライを落とすということは、野球を始めて以来、一度もなかったと思います。
野球の基本を見直す機会にしたと思います」と答えている。

これほどの選手が「基本を見直す」という自体がすごいが、さらにすごいのは、その「見直し」が行われたであろう翌日の18日から打ちに打ちまくり、8月17日までの28試合で132打数67安打の記録を残したのである。

イチローはヒットで出塁し、ホームインしてベンチに戻ってくると、すぐにバットケースから自分のバットを取り出し、いまのヒットはバットのどこに当たったのかを見ながら、
いったんバットボーイの手に渡ったバットを自分の道具として取り戻すためにチエックしているのだ。

職人は毎日同じ仕事をしていても、日々の仕事の見直しや点検を決して怠らないものだが、
ことバッティングに関して、毎打席、見直し・再点検を行っているイチローには恐れ入る。



8 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する