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2015年03月16日18:32

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大胡田誠氏(全盲の弁護士)「迷った時は心が温かいと感じるほうを選ぶ」

致知出版社の「人間力メルマガ」(2015年3月16日)より。
司法試験といえば、日本最難関の資格試験の一つです。
全盲というハンディを背負いながら、その難関を見事突破し、日本で3人目の全盲の弁護士として活躍する大胡田誠さん。
様々な困難、試練をいかにして乗り越え、夢を実現させたのでしょうか──。


──実際の司法試験の勉強はいかがでしたか。

大胡田 
大学4年生の頃から本格的に勉強を始めて、最終的に合格したのが29歳でした。
足掛け9年の長い受験生活でした。
最初に半ば様子見で受験してみたら、点字だと時間がかかって問題文すら最後まで読めなくて、本当に大変な試験を目指してしまったことを痛感しましたね。
大学を卒業して一度静岡の実家に戻り、3年間はほとんど山ごもりのように朝から晩まで
ずっと勉強ばかりしていました。
同期の仲間が次々と就職したり、結婚したりしていく中で、毎日朝から晩までいつ受かるか分からない試験の勉強を続けるというのは、いま振り返っても辛い時期でした。

──それでも途中で諦めることはなかったのですね。

大胡田 
根が楽天的なところがありましてね。
どんなに大変な時でも、勉強さえ続けていれば、いつか受かるだろうという根拠のない自信があったんです。
それでも4回目の受験で失敗した時にはかなり落ち込みました。
このまま受験を続けるべきかどうか随分迷ったんですが、その時に母が、
「迷った時には自分の心が温かいと感じるほうを選びなさい」
って言ってくれたんですよ。
母は5年半ほど前に亡くなって、結局その真意を直接聞く機会はありませんでした。
けれどもいまになって思うと、何か迷っている時には、損か得かとか、人からどう思われるかとかいうことじゃなくて、自分の心が求めているものに素直に従いなさいと言ってくれたんじゃないかと思うんです。

母のその言葉と、サポートしてくれた仲間、そして奨学金のおかげで私は勉強を続けることができ、平成18年、5回目のチャレンジで合格を果たすことができました。

──5回目のチャレンジで遂に。

大胡田 
あの時は新しい司法試験制度が始まったばかりで、試験時間が4日間で36時間半と、
体力勝負でもありました。
試験中、何度ももう駄目だと思う瞬間がありましたが、その度に自分を応援してくれた家族や友達の声を思い出して踏ん張りました。
その後の人生でもそうなんですが、ダメになりそうな時って自分を支えてくれている人のことを思うと頑張れるんですね。
自分一人のためって限界があるけれども、皆のために頑張ろうと思うと力が湧いてくるのを実感しています。

──困難に挫けず思いを貫く秘訣は何でしょうか。

大胡田 
3年間自宅で勉強漬けになっていた頃は、毎日のようにやめたいという思いがありました。
そういう辛い時には・・・

   * *

※この続きは『致知』2015年4月号 P48〜P52をご一読ください。



大胡田さんは1977年(37歳) 出身:静岡県
先天性緑内障により 小学6年生(12歳)の時に失明しました。その後、筑波大学付属盲学校の中学部・高等部、 慶応義塾大学法学部、 慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)を卒業。
2006年、5回目のチャレンジで司法試験に合格されています。
全盲で司法試験に合格したのは日本で3人目。


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