残すべきは「記録」と「記憶」。

■朽ちる「軍艦島」どう残す　迫る倒壊…保存法探る
(朝日新聞デジタル - 02月22日 00:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3285475

何を今更。

この日本初の鉄筋コンクリート高層住宅の価値は、
建築史、産業史においても非常に価値のあるものだったのに、
一切省みる事なく放置されていたのだ。

最早、何処から手をつければいいか分からない程、
傷んでいる事だろう。

この国が、歴史や文物を結構大事にしない
（城なんかもガンガンぶっ壊したしね）お国柄だ、
という事は明白だが、それが廃墟となれば
もう何をか云わんや。

コンクリート建築の経年劣化の貴重な研究材料と
なっているとの事だし、このまま朽ちさせて行くしか
ない、というのが悲しいかな現状であろう。

だがしかし、だ。

だからと云って何もしないなんて愚か過ぎるし、
勿体な過ぎる。

映像で、フルタイムで記録を続け、朽ち果て、倒壊するまでの
過程を余す所無く記録して欲しい。
数カ所に定点カメラを設置して、定期的に
メンテナンスするだけで済む。
軍艦島の建築物を補修して維持していく、などと
なったら、それこそ億単位の予算が必要だろう。
それは県などが出せる額ではない。だからと云って
国がそれをやるか、と云ったら当然手を出す筈などない。

そのようなロマンティシズムなど、薬にしたくとも
存在しない国なのだから。

だからこそ。

記録は、残して欲しい。
それに億なんて金はいらないのだから。
記録が残れば、記憶も残る。

ただ、そこにあり、静かに滅びて行く姿を
記録する事が、この島に出来る唯一の手向けなのだろうから。