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2014年12月29日10:45

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コストコ

 川崎に越してきたら、コストコが自転車で15分ぐらいのところにあったので、話の種に年会費4000円を払って見に行った。

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 たしかに量がすごい。肉なんか60gとかでちまちま並べたりはしていない。1kg単位でどかんと売っている。かぼちゃなんかもまるごと1個からである。わざわざ切り売りはしない。洗剤とか消耗品の類もだいたいセット単位、一個売りとかはほとんどない。なんだか大盤振る舞い状態でちょっと圧倒されるんである。
 客もやたらとテンションが高い。はしゃいで奇声を上げつつ走りまわるガキ、ただそれにキレる親といった感じで、ヒロポン中毒患者の収容施設みたいになっている。そして、「あれ、ホットドッグは?」「ホットドッグ(をあなたがほしがっていた)なんて知らないわよ」「訳分かんねえ」といった、ありとあらゆる頭の悪い会話が交わされている。どうも建物全体に人間の頭を緩くさせる磁場が形成されている可能性が濃厚である。ぜひ池上彰にここでロケしてもらって、いつものようにきちんとわかりやすくニュースを説明できるか、試してもらいたいものである。
 そして、ざっと見たところ、実は決して値段は安くはない気がしている。量の多さに目くらましされているだけで、むしろ、ちょっと高いんじゃないかと思うことすらある。

 とにかくどんと積み上げられた量に客が興奮してしまっている様子は、IKEAやドン・キホーテにも見られる。IKEAなんか、おまえ、それ明らかに家具を買うテンションじゃないだろという客ばっかりである。大丈夫かよと思う。あそこの場合は開封してからでもものがそろっていれば返品に応じてくれるらしいけれども、別にこれが本当に必要だったのか省みたりせずそのまま一気呵成に組み立てたりする人も多そうである。

 とにかく買うときに大量に買っておく、それがアメリカン・スタイルというものらしいけれど、なんだか無駄の多そうなやり方である。ものによっては使い切らないうちに駄目になることもあるだろうし、まだあるのに忘れてしまってまた買うみたいなことをやらかしそうでもある。そもそも、日本の住宅事情にそぐわない気がしている。そこを踏みとどまらせないのが、あの倉庫然とした配列方法で、あれはもともとコストを抑える意味もあったのだろうけれど、現状では客を気分を高揚させておく効果の方が大きいのではないだろうか。

 老夫婦がカート(これがまたアメリカン・サイズでバカみたいにでかい)に肉やらなんやら満載しているのを見ると、おまえらそれ絶対に残さず食えよと胸倉をつかんで詰め寄りたくなるのである。余計なお世話である。息子夫婦が帰省してきているのかもしれない。息子夫婦どころか、運動部の合宿みたいな量だったけれども。

 そんなわけで一人暮らしには逆立ちしても縁のないところだったけど、フードコートは安くて量が多くて、ざっくりしたところがいい意味でアメリカンで悪くない。クォーターパウンドのホットドッグに自分でオニオンとザワークラウトを乗せ、マスタードとケチャップをかけて食べるのは楽しい。これがフリードリンクと組み合わせて180円。IKEAだとホットドッグを少し小さいくなるけど(多分)、フリードリンクにコーヒーもあって(コストコはコーラとかマウンテンデューとか烏龍茶とか冷たい飲み物しかない)150円なんだけど、なぜか不思議とコストコの方が楽しい。ピザもけっこう大きめの一切れが300円である。
 さらに、客の数に対して場所が狭すぎるので、やたら混雑していて養鶏場のニワトリの気分を味わうこともできる。自分、最近ちょっと調子こいてるな、少し謙虚にならなきゃいけないなと思ったときにはちょうどいいと思う。そんな状況だけれど、ノートパソコンを広げる猛者もいたりするので、人間の順応性というのは大したものである。

 一度、ピザをまるごと一枚テイクアウトしたことがある。

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 直径40cmのピザが1500円。宅配ピザと比較しても抜群のコストパフォーマンスなのだが、多すぎるしずっと同じ味なのではっきりいって飽きる。三日がかりで食べる羽目になったが、今となってはいい思い出である。
 ピザとしては、OKストアのピザがちょうどいい大きさで値段も506円も手ごろではある。

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 しかし、こちらは老若男女に受け入れられる味というか、ピザのピザピザしさではやはり、コストコに軍配が上がるのであった。
 鶏の丸焼きが698円(税込)で、これならかろうじて一人暮らしでも割に合うのではないかと思って買ってみた。

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 持て余してもサンドイッチの具になるぐらいの気持ちだったけれど、具になるように薄くスライスできる部分なんて実はごく一部である。食べるための作業の大半は、骨を取り外してはそのまわりの肉をこそぎ落とすことに費やされ、今になってみればそれはそれでおもしろかったけど、手早く食事をすませたいときにはむかない。

 そんなこんなであまりほめてない、というか、けなしてばかりだけど、週末にはだいたい行っていたりする。土曜日の朝一、開店してすぐの9時だけはフードコートもそれほど混んでいない(日曜日はすぐに混む)。なんというか、やはり、ちょっと異文化の香りがするんである。そういえば、外国人の店員が多い。それも、中南米系から東南アジア系までバリエーションに富んでいて(でも、思い出してみるといわゆる白人はいなかった気がする、不思議と)、気負わずに接客している雰囲気なんかも、あんまり日本ぽくなくて興味深い。
 あと、表の自動販売機の水は30円でやたらと安い。

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 まあでも、来年の8月までには飽きておきたいものである。もう一度、年会費を払うのはちょっときつい気がしている。

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