『梅ちゃん先生』の再放送

　９月から連ドラ『まっさん』が始まっていたのは知っていたけど、朝のＢＳでセットになっている再放送がなんなのかは知らなかった。時期的にそろそろ『梅ちゃん先生』かとは思っていて、ちょうどＢＳを見られなかったのでそうだったらしんどいなと思いつつ、ようやくＣＡＴＶが入って調べてみると案の定、その通りだった。

　もう半分近く終わっていて、すでにお医者さんにはなっていたけれど、まだ世良公則演じるところの坂田先生と出会ってあれこれやっているところだった。もっとも、『梅ちゃん先生』はあまり話はないと思う。このドラマは、とにかく堀北真希の魅力にすべて委ねるつくりになっていて、いっそ清々しい。とにかく堀北真希の梅ちゃん先生をどんなシチュエーションに立ち会わせるかに注力している。そういう意味では、往年のスター映画に通じる構造をもっている。その手の映画は、とにかくスピーディにシーンをつなぐためエピソードのつなぎ方がかなり強引で、そのキッチュさが注目されていたりするけど、『梅ちゃん先生』はさすがに2012年の連ドラだけあって、そこはさすがにそんなに無理はしていない。でも、別にはっきりしたストーリーもない。たしかに医者になるわけだけれども。でも、タイトルからしても、そりゃなるだろって話なんである。このタイトルで旅館の女将になったりしたら、そっちの方が驚きである。

　ドラマのすべてを託され、それを真っ向から受けとめて演じきった堀北真希も大したものだと思う。そういうイメージはあまりないけれど、彼女はけっこうしたたかで性根のすわったタフなタイプではないだろうか。彼女について個人的に興味深いと思っているのは、実はヘビースモーカーだということだったりする。煙草ごときの毒にたじろいでいるようでは、どうせ大したことはできないに決まっている。