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2014年12月26日21:59

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埼玉はやはりダサかった

 相変わらず、これはブログでいいんじゃないかなあというような記事なんですけれども。

『埼玉化する日本』を、埼玉県民が読んでみた
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=140&from=diary&id=3200833

 記事で取り上げられている本を読んではいないので、本当のところはわからないのですが、主題が普段の買い物とちょっと張りこんだ買い物についての将来的な購買スタイルの考察にあることはまず間違いないわけです。それ自体、特に目新しいこともなさそうですから、つまるところ内容に新味がない以上はタイトルと切り口で引っ張るしかなく、そういう意味でこのタイトル、『埼玉化する日本』はなかなかキャッチーでよくできていると思います。

 もちろん、記事にあるように「タイトルだけの出落ち」と難じられても仕方がない方策ではあります。そりゃ、そうです。ただ、本についてとはもう別に、記事の語り口そのものに埼玉のダ埼玉ぶりが凝縮されていて、読み進めるほどになんだか気分が落ちこんできます。この記事を読んで思うことは、本がどうかということよりも、「埼玉って面倒くさいなあ、やっぱり、関わるとろくなことがないなあ」でしかないでしょう。

 本の主題がそこにはない以上、それぞれのトピックはケース・スタディとして取り上げられているとみるべきで、それが埼玉全体からして偏っているとしても、かならずしも欠点にはならないでしょうし、そこをあげつらえばあげつらうほど、記事を読む側としては「そこじゃないんだけどな」と引いてしまいます。その均衡を欠いた視点のあり方そのものがダサいのではないかと。

 しかも、本で述べられている埼玉ががいかに一面的であるかを論じていく箇所では、どう考えてもこんなに列挙する必要がないほど並べたてられており、そこはもうすでに記事の筆者が自身の膨大な知識に酔ってしまっているわけです。それはかっこよくないでしょう、やはり。

 自分の故郷が取り上げられたら、そこにちょっと至らない点や個人的にどうかと思うことがあっても、「えろうおおきに。せやけど、埼玉もええとこやなあ」ぐらいの対応しておくのが、都市生活者としてのセンスだし処世だと思います。なぜかといえば、そこにある微細な過誤や相違にいちいちほじくり出して言い立てると、結局はその矛先が自分に返ってくるからです。

 個人的には北関東には少し憧れもあり、次に住むとしたらそっちの方と思って、高崎・熊谷・伊勢崎・真岡あたりをぐるっとめぐってみたことがあります。群馬も栃木も埼玉も、関東の豊饒でエネルギッシュでダイナミックな雰囲気を伝えるいい地名だと思います。大陸に近いという地理的な要因により、西の方から稲作と歴史の記述が始まり、国としてもそちらを中心にまとまってはいきましたけど、豊かで力があったのはずっと関東の方ではないかと思っています。
 しかし、記事を読んで改めて思ったのは、洗練されてはいないということでした。記事ひとつで埼玉全体のセンスをうんぬんするのも無茶ですけど、しかし、街の規模からいえば埼玉だって十分に都会のはずなのに、この垢抜けなさはなんなのでしょう。別に垢抜ければいいというものでもないでしょうから、それで別に上だの下だの論じるつもりはありませんけど、ダサいことはダサいよなあと思います。

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