給料出たらこれ買おう・その１

　新しい仕事に就くにあたって、次の二点、生活を変えようと思っていた。

１．月に一つ、自分のために買い物をする。
２．月に一回、おいしいものを食べに行く。

　なんせ今までが切り詰めすぎだったので、そうせざるをえなかったのだから仕方ないとはいえ、ちょっとこのままではいろいろまずかろうという気がして、少しも生活に余裕をもたせるつもりだった。

　しかし、身に染みついた貧乏性からは逃れ難く、携帯音楽プレイヤーはかつて持ち歩いていて便利だったけれどまだ買っていないし、メガネのスペアもあった方がいいと思いつつ、そのままになっている。

　そんなことより、寝るときに着ているトレーナーと外出着の肘のところが完全に擦り切れて穴があいているから、どう考えてもこれは買いに行かないといけないはずなのに、それすら放置したままである。

　貧乏性というより、怠惰なだけかもしれない。

　とはいえ、自動車部品の工場に通っていたころは徒歩で４０分近くかけて通勤していたけれど、さすがにそれは面倒だったので引っ越しを機に自転車だけは買った。



　いまのところ、買い物らしい買い物はこれだけだったりする。たしかにすごく便利でそれは大変けっこうなことなのだけれど、結局、自転車は駐められるところが少ないので、通勤とＯＫストアとコストコへ行くときぐらいしか乗っていない。

　次になにを買おうかとかいう思案が、これまた別に楽しくはないのである。いかんですなあ。

★番外編　ボーナス出たらこれ買おう

　派遣にもボーナスということで、商品券でちょこっとくれたのである。いい会社（派遣先）である。



　画像の上の財布がいま使っているやつで、剥がれてめくれたりしていて、レジでこれを出して店員に「あちゃー」とかいう表情をされるのがさすがにこたえてきていたので（気のせいかもしれないが）、日曜日だけ銀柳街に店を広げている感じのリサイクルショップで買ったのが右下の茶色いやつである。

　しかし、買ってから気づいたのだけれど、今の財布は小銭入れの中が三分割されていて、百・十・一の単位で硬貨を扱うのがきわめて便利だったのである。買った財布はいっさい分割されていないから、どうも使う気になれなかった。

　そこでボーナスで財布を買おうと思ったのだけれど、この百貨店共通商品券というのが、そごうとか高島屋とか、高そうなところでしか使えないのだった。

　こういうところの財布なんか、買ったら最後、中に入れるものがなくなってしまうのである。仕方がないので店員に別の売り場にも財布がないか尋ねてそちらへ行ってみたら、そこの財布はもっと高かったりして、そんなことをしているうちに店員が敵に思えてきて、出会いがしらにヘッドショットで頭を粉砕しないといけない気分になったりするのだった。

　泣く泣く商品券の使えないイトーヨーカドーに行ったら、ここはさすがに千円未満の財布があって安心して買ったのが画像の左下のだけれど、これは小銭入れが分割されていない。もうどうでもいいやと思ったのだけれど、それだったら、右下のでもかまわないはずである。いや、今となっては色が気に入らないわけなのだが。
　でも、予備があると安心だから、現行の財布を接着剤で応急補修して、そのまま使い続けようかとか、ますます迷走気味に思ってしまってもいるのだった。もうこうなると、最初のボーナス云々もどうでもよくなっているわけで、なんだかしょうもなく使いもしない財布を無駄に二つ買っただけなのだけれど、そうやって無意味な紆余曲折をへてからでないと落ち着かないことって、ありますよね。