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2014年12月04日02:46

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【介護】 本日のビックリ!

朝起きた時、

  ワタシ「今日は会議があるから、帰ってくるのが9時ごろになると思う」

朝食をとりながら

  ハハ 「アンタ、今日は遊びに行くねんナ?
  ワタシ「ちゃうわむかっ(怒り)  仕事や、しごとー
      帰り遅くなるから、お腹すいたらなにか買ってきて先に食べといてナ。」
  ハハ 「わかった」

ハハがデイ・サービスに出かけた後、小さなホワイトボードに「今日は会議があるので帰りが9時頃になります。お腹がすいたら何か買ってきて先に食べておいてください」と書いて、ちゃぶ台の上に千円札と一緒に置いて出かけた。

 * * * * *

半日「さんすう」にのたうちまわったワタシは、会議が始まる少し前にハハに電話した。

  ワタシ「あ、オカーサン?
      ワタシ、今日は帰るのが遅くなるから、先に何か食べといてな」
  ハハ 「うん 今『肉じゃが』作ってるねん」
  ワタシ「? 『肉じゃが』作ってるん?」
  ハハ 「そう 『鯛のアラ煮』作って、今『肉じゃが』作ってる最中やねん」
  ワタシ「『肉じゃが』作ってるのん??」(←声が若干裏返る)
  ハハ 「うん」
  ワタシ「そーかぁ 『肉じゃが』かぁ そしたら9時ごろに帰るから」
  ハハ 「はーい」(←文字にすると、普通の会話してるなぁ・・)

ワタシがなんでこんなにびっくりしているかというと・・・
ハハは『認知症』の診断を下されて以来、家事をすべて忘れてしまった(本人はちゃんとこなしていると思っている)。

時折思い出したように、ごはんを炊いたり、おかずを作ったりすることはあったが、それは常に『鯛のアラ煮』だったのだ。

つまり『肉じゃが』は、3年半以上たって、突然思い出したように作ったってこと。

これは、いったい、どういうことなんだろう???
ビックリした。
本当に、ビックリした。
誰か、説明してくれーーーーーあせあせ(飛び散る汗)

 * * * * *

『肉じゃが』と『鯛のアラ煮』があるのなら・・・と、コンビニでおにぎりを買って帰った。

家に着いた時、ハハは既に二階に上がっていて、階下は電気がついておらず真っ暗だった。
ワタシは電気をつけながら台所に行った。
食卓の上に『鯛のアラ煮』がラップをかけて置いてある。

お鍋のふたを開けると、そこには『肉じゃが』があった。

むー。
また『濃口醤油』を使ったな? 黒いぜ。
以前は『くし切り』にしていた玉ねぎが1センチくらいの『細(太?)切り』になっている。
じゃがいもがデカイ(笑)。 「おでんのときよりやや小さめ」という感じ。

色は黒いがちゃんと出来てるっぽい・・・ので、ワタシはじゃがいもを少し割って味見をしてみた。

やっぱり辛い・・・けど、ちゃんと芯まで火が通っていた。

あー。
静かに、本当に静かに、『うれしー』が一気にワタシの中に湧いてきた。
おかしな表現だと思うけど、ホントにこんな感じ。

「作り方覚えてたんやー、でも切り方は忘れてるんやー」

ひとりでその感激(笑)を抱えているのはもったいないので、伯母に電話してしまった(笑)。
伯母はすごく喜んでくれた。

本当ならイモートに教えてやればいいんだけど。
でも、今の『感じ』を壊されるかもしれないと思うと、出来なかった。

 * * * * *

二階に上がると、ハハはエアコンをつけて(昨日まで『冷房(青)』のボタンを押してたのにちゃんと『暖房(赤)』になってた)、もう寝る体勢に入っていた。

  ワタシ「ただいまー ゴハン、食べたん?」
  ハハ 「まだ食べてない」

いくら「先に食べてて」と言っても、ハハはワタシを待っていてくれる。
それは、チチの生前「夕食は家族全員揃って食べる」のがルールだったのと同じなのだ。

 * * * * *

ワタシは最近、強く感じることがある。
上手く表現できるか、わからないんだけど・・・・。

ウチのハハの場合、『認知症』と診断されても『今したことを忘れる』サイクルがものすごく速いこと以外、あんまりヘンじゃないのだ。

『ヘン』はヘンなんだけど、ワタシが流せる程度の『ヘン』?
ハハが『ハハ』という人であったころの『核』『人格』は、ちゃんと残ってるのだ。
だから、それを否定したり、けなしたりするのはヨクナイ。

すごくすごく忍耐強く、赤ちゃんを育てているのに似ているんじゃないかなぁ。
「笑った」と言っては喜び、「のけぞって大笑いした」といっては喜ぶ。
何回聞かれても、同じことを繰り返し繰り返し言う。

・・・うーん、やっぱ、うまく説明できないなぁ。(^^;  ゴメンナサイ

ワタシは多分、介護生活をしている人間としては、恵まれた環境にいると思う。
だからハハに気を配ることができるのかもしれない。

それでも『なるべく目の届くところにいる』ことを心がけてはいるけど、『時間がかかってもいいから自分でできることは自分でしてくだサーイ』という、ズボラな姿勢は崩してない。(←エラそうにいえることなのか?)

なるべく外に連れ出して歩いて、規則正しい生活(ワタシがこの単語を使うとは笑ってしまう・・デイが隔日なので昼夜逆転するヒマがない、という意味ね)をして、たくさん話をして、ハハにもたくさん話をさせて、なるべく沢山笑って・・・。

それだけなんです。

すべての人にあてはまるわけではないし、ウチもこの先どうなるかわからないけど、

 とにかく『怪しい』と思ったら、すぐ病院に連れて行こう!
 そして運悪く『認知症』の診断を下されてしまったら
 つらくてもできるだけ速くその宣告を受け入れよう。
 後は『自分がどういう生活を送りたいか』を一番に考えて、環境を整えよう。

うまく伝ってるかどうか自信がないけど、そんな感じです。

失礼しました(ちょっとだけ続く・笑)。
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