原油先物が1バレル67ドル台。
北海ブレンドも65ドルまで下落するとの観測がある。
原発が止まって、火力発電の燃料として原油代が掛かる、という言い訳はもうこれでできないだろう。なんといっても、半値まで下がってきたのだから、、、、
石油火力の稼働率が上がれば、必然的に分流比率からガソリンもだぶついてくる。
そうなると、レギュラー^ガソリンが120円程度までは下落するだろう。
インフレターゲット云々の政策とは矛盾するが、輸入品の原価が下がるのは経済的には良い方向に向く。
尤も、この計算は為替変動を加味しないと意味がない。
USDは80円から120円に上昇した。
ドルでの取引が行われている原油価格は2割5分引き、というところだろう。
原油価格の下落の背景は主に二つあって、
一つは、シェールガスなど、中東の資源に頼らない新しい資源開拓が行われていること、ここには従来は燃やして捨てられていた天然ガスの有効利用が進んだことも含まれる。
もう一つは、世界経済を引っ張っていた中国の成長が鈍化していること。
まだ、政治は共産主義でやっているとは言え、経済には実質的に資本主義的な要因を多く取り込んでいる。安い賃金で働かされてきた労働者が、より良い待遇を求めるようになり、中国での工業生産がかつてほど旨みが無くなったという事情がある。
日本では内需の拡大はままならないまま、生産は海外へ逃げている。
国民の多くが、良い仕事、には付けなくなりつつあり。
「豊かな国」
とは、言い難くなっているのが現状だろうか?
だが、古くから日本の文化に溶け込んでいる儒教的思想は、元々、質素に生きる、という倹約的な刷り込みを日本人の多くに行っている。
無駄なものを買うことなく、生活に必要なものだけを手にして、楽しみは、せいぜい夏休みとお正月に、ちょっとどこかへ出かける、みたいな生活は、昭和40年代までは、多くの人がしていたこと。
江戸時代にまで逆行するのではない、便利になった世の中で、遠くに行かなくても楽しむアイテムも増えた。通信技術の爆発的な進歩と、省エネルギーの技術で、それほど多くのエネルギーを消費しなくても楽しく生活ができるようになっているのだはなかろうかと思う。
電力会社は、せいぜい先物を押さえて、(というか先物を買いに行くのは商社だが)、燃費がどうのこうのと言わないで、電気代が下がるようにして欲しいものだと思う。
というか、今後重油が発電に使われるのだろうか? などという根本的な疑問はある。
残っている原発に最もお金を食われない方法は、発電可能な発電所はある程度運転して発電し、もう無理だと思われるものには、運転せず維持管理だけをして、使用済み燃料はずっとプールで冷却管理、という方法だろうか?
ただ、そんな施設がある限り、戦術的に攻撃目標となるのは事実。
防衛をどうやってやるんだろうね。
それに一番お金が掛かるか?
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■原油価格、急落 ロシア通貨が過去最安値
(朝日新聞デジタル - 11月29日 09:48)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3162981
中東などの産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)が減産を見送ったことを受け、28日も欧米市場で原油価格が急落した。国際的な指標となる北海ブレント原油の先物価格は一時1バレル=69ドル台をつけ、70ドルを割り込んだ。2010年5月以来約4年半ぶりの安値水準で、115ドル台をつけた6月から4割近くの値下がりとなった。
ニューヨーク商業取引所でも、米国産WTI原油の先物価格が前営業日より7・54ドル安い1バレル=66・15ドルで取引を終えた。終値としては、09年9月下旬以来約5年2カ月ぶりの安値をつけた。時間外の電子取引では、一時1バレル=65ドル台後半に値下がりした。
原油市場は、世界経済の減速による需要の伸び悩みと、米国などのシェールオイルの生産拡大で供給過剰との見方が強く、値下がり傾向にあったが、OPECが27日の総会で減産を見送ったことで、原油安が一段と進んだ。
原油価格の下落を受け、産油国の通貨安が進んでいる。ロシアの通貨ルーブルは、OPECの減産見送り後に売りが加速し、28日は一時1ドル=50ルーブル台をつけた。過去最安値の水準で、33ルーブル台だった年初から5割超の下落となった。ウクライナ危機を巡り、欧米がロシア制裁を9月に強めてからルーブルは下落しているが、原油安が拍車をかけている状況だ。(ロンドン=星野真三雄、ニューヨーク=畑中徹)
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