アマデウス

　　　何がショックだったって埋葬の仕方　

あれだけ元気だったモーッアルトが若くして亡くなって
家族（妻のコンスタンツェと息子　他）が悲しみ、喪服を着て、
この先はたぶん・・と私は考えた
　
棺に合った大きさの穴が掘ってあって、静かに棺を降ろし、
みんなが　穴の周りで泣き、墓掘り人夫が土をかけ、
みんなは　さらに号泣・・

と思ったら、

親族は何かの大きな門の所で泣きながら別れ、
馬車に乗せられた棺だけが墓地へ。

３人の男登場。　（ああ、これが墓掘り人夫だな）
馬車から降ろす時　棺の足の部分がパカッと開き、

えっ？　そこが開いたら大変。
大体、ドラキュラでも棺が開くのは　上のふたの部分だよね、
と思って見ていたら　無事にそこが閉まり・・
（やれやれ）

と思う間もなく、棺を担いだ人夫が　それをいきなり斜めにした。
そしたら　もう一度　足の部分が開いて
なんとそこから　白い布に包まれた遺体がズルッと・・・

ぎゃあぁ〜

でも、もっとショックだったのは　白い包みが落ちた先が
大きな四角い穴で　すでに１０個ほどの同じような袋（遺体入り）
があって、モーツァルトはその１１個目になっただけという現実。

彼が作曲した素晴らしい曲がたくさん流れる映画なだけに、
その落差が、見る人を落ち込ませる。

しかも　人夫はシャベルで３回　白い砂のようなものを
ざっと掛けただけで引き上げてゆく。
まだ　まるまる見えてるってば〜。

男達が立ち去った後、残ったのは、
あと２０個位は袋（遺体）が落ちても大丈夫なくらい
大きくて　深い穴・・・

茫然としているうちにスクロールがあがり始め、
映画館でも、これが終わるまでは席を立たない私だけど
こ、これは　あまりのショックに身動き出来なかった。

娘　「それが当時のヨーロッパの埋葬方法だったんじゃないの？」

う〜ん　確かに私の埋葬イメージはアメリカ映画のものかも。
いや　それにしたってなあ・・・。

あれは　ないんじゃないの？

映画の中では触れていないが、
モーツァルトの死因は、売春婦からうつされた梅毒治療の水銀で中毒になり腎不全で死亡という解説だったから　そういう死に方の人は　ああいう埋葬なのか？　それともとても貧しかったから　個人の墓地を買えなかったのか？