盗んだバイクで走り出す

　タイトルの尾崎豊の歌詞について、伊集院光が「自分はバイクを盗まれる側の人間だから共感できない」みたいなことを言っていて、たしかに自分もどちらかといえばそうだろうから感心しつつも少しおかしかった。

　もちろん、尾崎豊は「バイクを盗んで走りだしちゃうような無茶をやる俺ってかっこいい」と歌っているわけではなく、悪いと知りつつそれでもやまれずやってしまう思春期のいらだちみたいなものを歌詞にしているのだと思う。

　でも、思春期のそういういらだちってのも、やはりよくわからないので、尾崎豊については今にいたるまでちっともわからない。ファンについては、本当にバイクを盗んで走り出してしまうような人たちより、真面目すぎて抱えこんでしまうようなタイプが多かった印象はある。でもって、オザキとかカタカナで表記するみたいなイントネーションで呼んじゃう人たち。なんだったんだろ。

　なんだったんだろ、という締め方もないもんだが。