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2014年07月05日01:50

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バレエリュス展

バレエリュス展@国立新美術館に行ってきました!(9/1まで)
http://www.tbs.co.jp/balletsrusses2014/

恵比寿の東京都写真美術館の佐藤時啓展とどっちに行くか迷いましたが、こっちの方が週末混むかもしれないと思い。平日の日中だったお蔭か、意外とすいていてじっくり鑑賞することが出来ました。

コスチューム展で、当時使われた衣装を生のまま展示(って変な言い方ですが、ガラスケースに入れられているものも何点かありましたが、大多数はマネキンに着せてそのまま展示されていました)という豪華さ。照明が暗いのが難点だったけれど、かなり近くで眺めることが出来ました。代表的なバレエ演目をあらすじ・歴史的意義や製作・衣装・舞台美術・音楽・振付師などを手前の説明板で簡単に説明し、登場人物の衣装を展示しているというもので、特に衣装の変遷が目でわかるのが面白かったです。その他、壁には白黒写真やパンフレットなども展示されていて、単なる衣装展に留まらずバレエリュスの回顧展にもなっていました。

バレエリュスと言えばディアギレフとニジンスキー位しか知らなかったし、今まで白黒でしか知らなかったのでカラーで見られたのが特に贅沢。当時のオリエンタリズム的異国情緒の盛り上がりっぷりがよくわかり、中でもバクストという衣装デザイナーの色使いは目を見張るものがありました。ゴンチャローワなどもデザイン的には綺麗だと思ったけど、バクストは赤やサファイアブルー使いがとっても綺麗で、イヴ・サンローランを彷彿させる"派手だけど下品にならないオリエンタルな美しさ"を感じました。

他、後半期になると当時の画家として知られる人がかなり関わっていて、特にアンリ・マティスやジョルジュ・デ・キリコの衣装はモダンで洗練されている感じでした。ジョルジュ・ブラックもキュビズムではないけど彼らしい茶色を生かした渋い衣装。また最後の方にシャネルの衣装による舞台(ミヨーの「青列車」だったかな)のビデオコーナーもあって、今頻繁に上演されている以外にも随分いろんな演目が上演されていたのだなあと月並みですが感慨深く思いました。古典バレエは大抵身体で演技して顔は能面だと思いますが、「青列車」は表情豊かでお芝居に近い演技でした。

あと、超トリビアですがダフニスとクロエのお話を今まで把握していなかったのだけど、海賊の衣装が展示されていてこんなお話だったっけ?と驚きでした。


コスチュームにとりたてて詳しいわけではなかったので行く前は内心不安がありましたが、行って良かった!個人的にはお薦めです。カタログが3500円もして高いと思ったので購入躊躇中…目録はもらったし、カタログだけ後日買うことも出来るのでしばらく迷っていよう。


p.s.
改めて振り返ると、バレエ・リュスは古典バレエの延長上にある総合前衛芸術運動だったのだなあと。そしてその前衛性はディアギレフというプロデューサーにかなり依っていて、彼が他界した途端求心力を失って行ったという点にも考えさせられるものがありました(例えばマーサ・グラハムとかマース・カニンガムのようにスクールを建てて引き継がれたグループもあることも考え併せるに)。今回の企画展ではディアギレフの死後設立されて後継団となったバレエ・リュス・ド・モンテカルロの衣装も展示されていた(ジョルジュ・ド・キリコがデザインしたものも一演目あった)のだけど、ほんの数演目という感じでした。


p.p.s.
FB公式サイトからバクストがデザインした衣装の画像をダウンロードしてきました。
写真1は「クレオパトラ」、写真2は「眠り姫」、3は「シェエラザード」で使われたもの。
美術館公式サイトには他にも紹介されています。ニジンスキーが着た「青神」のが一番綺麗
http://www.nact.jp/exhibition_special/2014/Ballets_Russes/

ちなみにFB投稿へのいいね!で学芸員による解説ツアーに応募出来ます:
http://on.fb.me/U3JVun

あと、作品リストと一緒に配られていたプチガイドはなくなり次第終了らしいです。私はラッキーにももらえました。
https://www.facebook.com/balletsrusses.the.art.of.costume/posts/827610350584936
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