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2014年03月12日00:41

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理系の論文とか報告書とかレポートとか

理系と文系の論文とか報告書とかを、どっちがすごいとか言うつもりは毛頭ないですが、

理系から言わせてもらえれば、理系の論文は客観的であり、再現性があるものです。

そして、事実やデータがすべてであり、推測レベルの論文は途中経過であり、世の中には出さないと思います。





ひとえに「簡単」というあいまいな表現をされても、

「簡単」というのは何かベースがあっての比較でしかないので、

新聞とかそういうところで「簡単にできる」と書いたとしても、

何も知らない人が、何も見ずに出来るようなものではないです。





ただ、理系がそのような表現を良く使う場としたら、特許が絡んでいる気もします。

特許として、こういう手法ので行った。結果、この方法よりも容易に達成できる効果を得られる って感じで

そういう次元での「簡単」という話であれば、あながち嘘ではないと僕は思います。





今回のSTAP細胞の話を見ていると、周りが少し騒ぎすぎなのではないかと思います。

報道にしたって、若くて美人な研究者がこのような発表をしたものだからと、

すごい偉業を達成したと大々的に報道しすぎた気がします。

もっとも、その比較相手がノーベル賞を取った研究だったことも、あるかもしれません。





さて、話は変わりますが、最近会社の開発をしていると、数年前よりもやることが多くなりました。

この後書きますが、それはそれで個人的には良かったのかもと思います。

元々はアメリカの厚労省であるFDAの要求を満たすための活動なのですが、

結果としては、良かったのだと思います。





やることが多くなったものとは、手順書の作成生データの管理




手順書の作成は、その試験を行うための手順を、実験の前に明確にし、上司の承認を得て残すこと。

生データは、その手順を基に行った試験で得られた最初のデータを保存するということ。

最初のデータとは、たとえば実験結果をノートに書いたのならば、そのノートが生データであり、

見やすくするためにエクセルにコピーしたものは、生データにはなりません。





数年前まではそんな文化がなかったので、導入したときはかなり戸惑いましたが、

これをやらないと、確かにデータの信頼性は無いと思います。




これが目指すところは2つです。

1つは、その手順書を見れば、誰がやっても基本的に同等の結果が得られること。

つまり、関係者だけが試験のやり方を知っていたり、

うまくいかないから、関係者が勝手に試行錯誤や微調整をするというのを排除するものです。

すなわち、誰がやっても再現が出来れば、その試験結果は有効であるということです。




特に医療機器など人の命が関わるものの場合、

その試験結果が薬事などの承認を得るために必要なデータであるため、

ここが明確になっていないと、後からその試験結果が妥当であるかがわからないことになります。




これは言い換えてみれば、レシピですね。

料理の際に、手順が間違ったり分量が間違ったりしたら、まったく別の料理が出来たり、

未知の味を発見したり(笑)

家庭ではそれもありですが、食堂などではダメですよね。




ちなみに、レシピがきちんとしていて、常に同じ味を出せること、、、これが品質です。

よく日本は品質が良いとか信じている人いますが、

それは「日本」が凄いのではなく、それをしっかり管理している「人」が凄いんです。




日本だって品質の管理がしっかりしてなければ、すぐに品質は悪くなります。

今はこの国の製品の品質は・・・と思っている国の製品も、

そういう管理がしっかりすればMade in Japan以上の品質になります。

もっとも、そういう品質に対する考え方は、たまたま日本人の気質にあっているのかもしれませんが。





もう1つは、生データにより、その試験結果が改竄されていないことを示すもの。

試験結果の中には、一定の判定基準を設けて合否を判定するものや、

取得したデータが、決まった演算の1つのパラメーターでしかなく、演算結果が重要となるものもあります。

このとき、取得したデータは実験でしか得られないため、

論文なり報告書なりレポートなどの文書に演算結果を書く場合でも、基となるデータは必要であり、

それを保管していないと、その文書の信頼性がなくなります。




いくら手順書再現が出来ると入っても、論文となるデータの根拠がなければ、論文は意味を成しません。

理系にとっての物事の根拠は、客観的なデータや数値。

何かを判断するために考察はしますが、私情や思想などで判断することはありえません。





そういうことから、理系の論文とか報告書とかレポートというのは、

基本的に関係者以外(素人である必要はないですが、研究に対しての第三者)が再現が出来ること、

そしてそのデータの根拠が、納得できる形で提示できること、

これが重要なんだと、改めて思います。





STAP細胞の研究も、そこが疎かになっていたのかもしれないと思います。

研究成果そのものが揺らいでいる今、

改めて手順書をきちんとつくり、その手順に従って再度検証し、生データを残して改めて発表すれば、

きっと世の中に認められる論文になると信じています。




頑張れ、小保方さん!!



【追伸】
どこかで、論文の一部がコピペとかありましたが、

序章や背景、目的、手順や合否判定基準はコピペでも問題ないと思います。



重要なのは、実験のデータと信頼性、そこから結論に導く過程




序章や背景なんて、1つの研究に携わっていればそんなに変わるものではないし、そもそも本題ではない。

と言うより、過去にこういう研究があって、こういう結果が出ていて云々というものを振り返るもの。

なので、序章・背景が丸写しと言うのは、その人が行った成果(結論)を重視するという意味であれば問題なし。

また、目的は過去の研究と基本的に一緒、手順や合否判定基準なども一緒でしょ。




重要なのは、実験したデータやそれに付随する資料など、結論を導くのに必要なもの。

もちろん、実験結果に影響のある写真は、コピペ不可です。




写真で言えば、過去こうだったというレベルであれば良いとは思いますが、

問題は著作権とかそういうのが引っかかってくると思います。。。




まだ調査結果が出てない時点で、大々的に騒ぎすぎな気がします。




■STAP「簡単にできない」=「誤解生み反省」理研広報室長
(時事通信社 - 03月11日 22:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=2798391

理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーらが1月末、「人工多能性幹細胞(iPS細胞)より簡単にできる」と発表したSTAP(スタップ)細胞。論文に疑惑が浮上してから約1カ月後の11日、初めて記者会見した理研の加賀屋悟広報室長は「誤解を生んだことは反省している。そんなに簡単にできない」と陳謝した。


 小保方氏らは、マウスの細胞を弱酸性液に浸したり、細いガラス管に何回も通したりする簡単な操作でSTAP細胞ができると発表。3〜4種類の遺伝子を導入して作るiPS細胞に比べ、早く効率良くできるとアピールし、国内外で大きな注目を集めた。


 一方、iPS細胞の開発者でノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥京都大教授は2月10日、異例の記者会見を開き、理研の発表にはiPS細胞の最新の研究成果が反映されておらず、誤解があると訴えた。


 加賀屋室長はSTAP細胞論文の日本語発表資料について「iPS細胞と比較した所は科学的に不十分な点があった」と述べた。その上で「STAP細胞は再現実験が行われているが、なかなかできていないのが現実。刺激(を与える作製法)としては簡単に見えるが、そんなに簡単にできるものではない」と認めた。 

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