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2013年10月25日16:08

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トトリとタイバニのピテカンバブー

西田征史という人がいるのです。職業は、脚本家です。有名なところだと、ドラマ『怪物くん』や、アニメ『TIGER&BUNNY』の脚本などを書いています。子供番組の作家をやっていたり、他にも色々お仕事をなさっております。今は、NHKのドラマ『実験刑事トトリ』の脚本を書いています。

『実験刑事トトリ』は、NHKから「面白いバディ(相棒)ものを作って下さい。」という、やたらザックリした依頼が来て作ったそうなのですが。で、西田氏は、刑事の中途採用枠って言うのがあるのを知り、それが面白いと思ったのと、自分が動物好きなので、主人公を元動物学者で、刑事に中途採用枠で転職した人にしたらしいのですが。

西田氏は、バディものが上手いと思うのです。『タイバニ』もそうですよね。あれも、バディもの。
西田氏がバディものが上手いのは、ひょっとして、かつて、自分がバディだったからではないのかな?と思ったりします。
ホリプロに、ピテカンバブーという芸人コンビがおりました。所謂“アイドル芸人”と呼ばれる芸人コンビでした。追っかけの女の子がいて、出て来ると「キャー」という声援がかかるような。ネタは、芝居の底力が効いているコンビで、舞台が好きな私には、見やすく、馴染みやすく、面白かったです。

このコンビに西田さんがおりました。相方は、佐野氏。現在のコトブキツカサ氏ですね。(くりぃむしちゅーのANNを聴いてた人にはお馴染みの名前だ。元有田さんの運転手ですね)

『タイバニ』とは。アメリカっぽい町に、ヒーローがいるのですが。そこでは、ヒーローの戦いがショーアップされていて、ヒーロー達は、敵を倒したり、TVに見きれたりすると、ポイントがつく。(それが、ギャラに反映するんだな) で、そこに虎徹という、ロートルの人気が落ち目のヒーローがおり、そこに、若手で恰好良いバーナビーというヒーローが来て、この2人は無理矢理コンビを組まされてしまう。最初はお互い反発していたけれど、喧嘩しながらも、徐々にコンビとして成り立って行く・・というストーリー。

以前『タイバニ』の特別番組をTOKYO MXでやっていた時、(出演者は、オリラジのあっちゃん、南海キャンディーズの山ちゃん、東野幸治氏) 「『見きれる』って感覚凄く分かる。僕、TVの時、人気のある若手の横に行く。あと、『ベテランは、必要ないから』感も分かる。」と東野氏が言い、あっちゃん&山ちゃんは「相方ばっかチヤホヤされるって言う状態は分かる!」と言う。あっちゃん「チャラ男の相方って言われる。僕だって、武勇伝で一斉を風靡したのに!」と、山ちゃんは「絶対『今日はしずちゃんいないんだ』ってガッカリされる。」と言い、コンビの辛さや思いを語っていた。

で、何となく思うコト。それって、多分、西田氏が思ってた・・・もしくは今でも思っているコトなのかも知れない・・・と、先日、インタビュー記事を読んで思ったりした。

西田氏は、実際アイドル芸人で、「キャー」という女の子の声援を浴びていて、そんな状況も経験したし、また、どんどん若手の芸人が出て、彼らが、自分達にとって代わって行く状態も経験したのであろう。「あぁ、この間まで、僕らを追っかけてた子は、シャカを追いかけはじめたよ・・・」とかね(苦笑)。
そして、「コンビがこうだったら良かったのにね」って言う自分の願望・・というのかな?ちょっと違うような気もするな・・・ちょっとの後悔・・かな?をタイバニを見ていて感じたりもします。
「喧嘩しても、ちゃんと話あって分かりあえるようなコンビだったら、もうちょっとコンビをやってたかな?アイツの相方でいられたかな?」みたいなね。西田氏が描くバディものには、そんな願望・・のようなモノを感じたりするのです。

コトブキツカサ氏と西田氏。性格的には真反対だったような気がするよなぁ〜。調子が良くって喋るの好きで、人の話とっちゃってまで喋っちゃうコトブキ氏と、何か、おっとり静か(に見えた)な西田氏と。
彼らがタイバニの虎徹さんとバーナビーのようだよ。

結果、ピテカンバブーは、6年くらいしか活動はしなかったけれど。その6年が、その後の物語の中でも生きているんじゃないかなぁ〜って思っていたりして。
それは、私が勝手にそう思っている・・・思いたいだけかも知れないけれど。

西田氏が「僕ら、コントには自信があったけれど、ライブだと、急にふられて、何かリアクションとって、返さないといけないじゃないですか。あれが出来なくて。自分は芸人に向いてないなぁ〜って思った。」とインタビューで言っていた。
でも、彼らと同じ舞台に立っていたのは、爆笑問題や、ネプチューン、海砂利水魚(現くりぃむしちゅー)、フォークダンスDE成子坂だったりするのだ。そんなお笑いモンスターたちと、一緒の舞台に立っていたのだよ。
そりゃ、太田氏は、ふられたら、「もう、太田いい加減にしろよ!」と言われるくらい、リアクションして返せるだろう。ネプのホリケンさんは、ふられたら、誰も考え付かないような、奇抜なリアクションで返答するだろう。そんな人達の中で戦っていたんだよ。

でも、不思議だね。
色んな記憶があるはずなのに、私の記憶のピテカンバブーは、2人とも、皆と一緒に楽しそうに舞台に立っているんだよ。笑っているの。西田さんもコトブキさんも。
心では「俺、リアクション下手だなぁ〜。」って思って落ち込んでいたのかも知れないけれど、それでも、私の記憶の西田氏は笑ってる。

前述のインタビュー。西田氏は『でも、芸人は楽しかった。』と言っていた。それを読んで、ちょっと嬉しかった。楽しい思い出がちゃんとあるのなら、きっと、西田氏は「芸人やって良かった」って思っている部分もあるだろうから。
私はお笑い好きなので、芸人の時の記憶が、全て辛い記憶だったらやっぱり悲しいよな・・・と。

タイバニの虎徹さんとバーナビーのような、トトリの都鳥さんと安永刑事のような関係にはなれなかったかも知れないけれど、それでも、一時、西田さんは確かにバディだったんだなぁ〜って思います。トトリや、タイバニは、かつてバディだった西田氏の理想のバディの形(関係)なのかも知れないね。

私の日記を遡るとレポが出て来るけれど。渚さんの3回忌(だったかな?)記念ライブ。コトブキツカサ氏や、流れ星、くらげライダーの松丘氏、シャカ、水町タカオ氏など・・ようは、元ホリプロ軍団が出てトークしたライブだったんだケド、「西田も呼んだんだけど、2つ返事で断られました。」が可笑しくて仕方なかった。(実際は、仕事が忙しくて、それどころじゃなかったらしい) 元相方は、出てるのにね!(笑)

無理だとは思うけれど。いつか、そんなかつてライブを一緒にやっていた仲間や、相方と、もう1回くらい、一緒に出ている西田氏が見たかったりします。本人としては、こっ恥ずかしいだろうけれど。そして、絶対誰か「今や脚本家先生だからなぁ〜。」とか言っていじり倒す芸人がいたりするんだろうね。あ、それ、元相方コトブキ氏がやりそう(笑)。ね、なんか、タイバニみたい。

そんな風に、少し、バディに思いをはせてみる。
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