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2013年10月15日15:19

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柳宗理が見てきたもの

日本民藝館で開催中の『柳宗理が見てきたもの』を見てきた。チケットは毎度お馴染み、新聞屋さんからの貰い物。新聞屋さん、いつもいつも有難う。
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柳宗理さんは、有名な工業デザイナーです。お父さんは、思想家で、民芸運動を起こした柳宗悦。(でいいんだよね?)

その宗理さんが集めたものを展示する・・という企画展でした。妙なものが沢山ありました。土曜日だったのと、旧柳宗悦邸の開放日でもあったので、結構人が来ていました。面白かったのは、外国からのお客様も多かったコト。上野の美術館ではなく、こちらを選ぶとは、マニアックというか、渋いと言うか。

仮面が沢山あったのですが。南アジアの仮面は「イーっ」って顔してたし、ベンベ族の仮面はちょっとマヌケ面だし、メキシコの面は、やたら下睫毛が長かった。パウル族の面は、頭に輪っかが付いていたが、何処かに引っかけていたのかな?魔除けとして飾っていたとか?皆、個性豊かだな。

ボルネオのダヤック族の神像は、細長くて横長の目で、何処かで見たコトあると思ったら・・・コレ、モディリアーニの絵じゃん!モディリアーニの絵の立体版じゃん!(事実、モディリアーニは、アフリカンアートに影響を受けて、細長の絵を描くようになった)

神像形太鼓。南太平洋の物らしいのだが。鼻が大きくて、細長い人・・というか神の像。太鼓なので、お腹の部分がくりぬかれていた。これ、どんな音がするんだろう?てか、何処を叩くの?胴体部分を叩くのかな?そもそも、神様叩いて良いモノなんだろうか・・・。

壁には、布や衣装もかかっている。ナイジェリアの衣装は、何かデカかった。ナイジェリアの人って、背が高いのかな?白い木綿で刺繍入りだった。
インドネシア スンバの『木綿浮織肩掛』は、猿のような人のような宇宙人のようなモノの刺繍が入っていた。面白い。

『柳家の食卓』というコーナーがあった。テーブルがあって、本当に食卓が再現してあった。そのコーナーは、柳家で実際使われてた陶器などを展示するコーナーだったらしい。
でもさ・・・。あるモノが、一般庶民とは違うんだよ(^_^;)。

だって、ちょっと良い茶碗があるなぁ〜とか思ったら、作った人、河井寛次郎作だったりするのだ。河井作の茶壺が良かったな。茶、白の色合いが抜群。
あと、呉須刷毛目三段重という、重箱が美しかった。灰青の色の陶器の三段の重箱。刷毛目が綺麗に出ていた。

あと、濱田庄司の作品が多かった気もした。皿、湯呑み、鉢などなど。
濱田さんの作品は、海ねずみ釉皿というのが気に入った。青ねず色。灰の部分が雲みたいに見えたり。
飴釉地掛筒描紅茶碗も美しかった。こげ茶に薄茶の線が入っていて、コントラストが良い。茶碗の内側は灰色だった。

赤絵家形箸置。コレは、富本憲吉作。家の形の箸置きなのだが、陶器で作ったミニチュア版の家みたいで可愛い。染付ヴァージョンもあった。

あと、河井寛次郎作の『辰砂バター入れ』も綺麗。薄い赤色のバター入れ。四角でオシャレだ。

テーブルにセットしてあるものも、土鍋すら灰青のオシャレなものだった。これ、実際使っていたんだよねぇ。でも、食器は、使ってこそ価値があるのか。

併設展にも色々あった。
総唐津花文小壺。桃山時代のものだった。壺に線に丸が描かれている。何だろう?草に月だろうか?

鉄絵連珠文碗。美濃。これも桃山時代のものだった。茶碗の縁に、茶色で小さな丸がズラっと描かれていて、何かポップ。

白薩摩角深鉢。真っ白で四角い鉢。コレは江戸期だった。何か、お豆腐っぽい(^_^;)。

外国の陶器もあった。『錫釉色絵 三角 薬味入れ』。コレはスペイン産。中央の黄色の丸・・ライオンが描かれているらしい。他には木なども。とてもカラフルでスペインっぽいな。

『色絵 インク壺』コレ、私のお気に入り。インク壺です。18Cのスペインのもの。狐と草花が描かれ、黄色と緑の蓋も綺麗。。インク壺の後ろにあった、長方形のスペースは、ペンを入れるところだろうか?

他、英国のスリップウェアの皿も多数あった。何か、鶏の絵が多かったような・・・。

で、また、特別展に戻ってみる。カメルーンのパミレケ族の『木綿藍地動物紋絞布』。トカゲかなぁ〜・・・。ヤモリかな?とにかく、そんな感じの生き物の模様が入った布。藍に白抜きの絵だった。

『刀型貨幣各種』。こんなモノ初めて見たよ。ガボン共和国や、コンゴのものらしい。これ、お金なんだぁ。斧のような形の貨幣だったり、槍先のようだったり。さす又みたいなのもあったり・・・。でも、持ち歩くのに不便そう(^_^;)。デカかったし・・・。

頭に被るお面も展示してあった。頭上面というらしい。王冠に髪の毛がくっついているような形のもあった。ブルキナファソのモシ族のものらしい。儀式に使うんだろうね。髪の毛の部分は、麻を編んでいるんだろうか?

インドのコンド族のブロンズ像。丸いハリネズミがいたり、カメレオンがいたり、カエルがいたり、この辺りは愛嬌があって可愛らしい。でも、人を食ってる虎はスゲエと思う(^_^;)。ホントに、人がガッパ〜って虎に食われてた。インドだもんな。虎いるもんな。気を付けろよ!という教訓も入ってるのかな?あと、コブラなどもいた。デッカイ人もいたのだが・・・コレは何だろう?手には鉈。何か右手に担いでる像だったのだが。ひょっとして神様?
ハリネズミの針部分を1本1本作っていて、芸が細かいって思った。

インドの宗教画。何か、巻物のようになっていた。素人絵だと思うんだケド、パンチのある赤、黄、青、緑の色彩が美しい。お釈迦様・・だろうな・・・も描かれていて、コレは黄色で光っていた。ほか、象や蛇も描かれていた。文字も書かれていたが、ヒンドゥー語は全く分からん!
その上には、オセアニアの樹皮布があった。数字が書いてあるのだが、あれは、何か意味があるのだろうか?長さじゃねえよな?

インドの聖石が展示してあったのだが。ラグビーボール形で、大きさはラグビーボールを3まわりくらい大きくした感じのつるんとした表面の灰色の石だったのだが。聖石を持って来ちゃって良かったんだろうか?これ、ようは、神様が宿ってる石だと思うんだケド・・・。

各国の布が見られたのも嬉しかった。インド、ブータン、バサール族、チベット・・・。
ガーナのアシャンテ族の男性用巻布は、なかなか渋くて良い。
インドの木版染布ってのも展示してあったのだが、木版が結構ズレているところが妙に味になってたり。いや、日本だったら、「こんなにズレねえよ。」って思ったから(^_^;)。大らかだな、インド人。紺に赤い幾何学模様が入っていた。
他、面白かったものに、『刺繍布の踊るガネーシャ』。ガネーシャって普通青くしない?このガネーシャ、何故か赤色だった。魔除けとか、そんな意味もあるのかな?他には、赤や黄色の象や花もあった。
他、刺繍布で気になったのは、やはりインドのものなのだが。ピンクの糸で刺繍した部分がところどころに入ってるんだ。脈絡や法則があるワケではなさそう。急に入っているような感じで。コレって、他の糸がなくなってピンク色にしたとか、そんな感じなのかも知れない。でも、綺麗だった。他には魚や池などが刺繍された布などもあった。
あと、絞りターバンも綺麗だった。幾何学模様で緑や黄などカラフル。絞りで作ってるんだよね。ターバンて、白いやつしかないと思ってた。こんなカラフルでオシャレなのもあるんだね。

アメリカ先住民の色彩仮面も面白い。子供の工作のような感じなんだ。大きな鼻が付いていて、大きな耳があって、頭に鳥の羽があって、四角い目で。ちょっとロボットみたいな感じだった。
これも儀式用なのかな?

再び併設展示。
占書が楽しい。素人絵なので、子供の絵みたいなのだが、鶴や人々が描かれてる。しかし、人、空中に浮いちゃってるぞ!(^_^;)。絵のバランスオカシイし。でも、ちゃんと北斗七星は描かれていたぞ!確か、朝鮮のものだったかと。

花紋折りって言う、折り紙が綺麗だった。山内光弘氏という方が作ったらしい。花のようなデザインに折れる折り方。見本帳のような本として保存されているらしい。

仏像などもある。不動尊、薬師如来、大黒などなど。素人が彫ったのかな?素朴な感じの如来や不動尊。大黒様は、三角を3つ重ねたようなもので、前衛的だったな・・・。

木喰の仏像もあった。十一面観音、稲荷台明神、虚空蔵菩薩、そして、自分を掘ったらしい自刻像。自刻像は、すんげえ笑顔で瓢箪に乗っていた。何となく、仙人にも見える。
稲荷様は、ちょっとしかめっ面だったな。虚空はふくよかに作られていた。

他にも色んな展示物がありました。
お土産は、竈の神様と、布のポストカードを買ってみた。竈の神様は顔怖いなぁ。でも、この怖い顔で見張ってるから、火事にはならないんだろうな。

この展示は、11月21日までやっています。民俗学に興味がある方、不思議なものが見たい方、布が好きな方・・などなどは行くと面白いと思います。

柳宗悦邸も見られたので、行って来た。
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原稿の展示や、昔出版された民藝の雑誌が展示してあったりしたが、本好きの私は、宗悦の書斎の本に胸バキュン。書斎は、そんなにだだっぴろくはなかったケド、窓から緑が見えて、居心地良さそうだった。マキャベリなどの哲学書も多いね・・・と思ったら、柳宗悦は、東京大学の哲学科卒なのだった。1889年に生まれて、1910年には、白樺を創刊した。(志賀直哉でお馴染み、白樺派だな)
1936年に、民藝会を開設したんだそうな。

団地サイズではないから、三畳間すら広く見えたよ。棚やタンスなどが置いてないから・・・ってのもあるとは思うが、まず、畳のサイズが違うのね。江戸間って言うんだっけ?畳の大きさって、何種類かあるよね?京間とか色々。
1つ、不思議なフローリングの部屋があった。寝室にでも使っていたのかなぁ?一段高い壇があったんだよ。何に使うのかなぁ?
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