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2013年08月23日14:19

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アクセサリーにおける金とは何か

ワシは多少アクセサリー関係の仕事もしていた。

クライアントから大体、こんくらい(大抵数千円)のご予算で、こんくらい(大抵数千コ)の数欲しいと言われると、一応デザインの要望を聞いて、それからおもむろに鎖屋さんのカタログを開いて(最近はホームページ)鎖と金具を選ぶ。結構いろんなパーツがあって、繊細かつエレガントなところから、くどくどのギラギラまで何でも組める。
単価X数量で十万円を下回ったら、そのまま組み立てまで鎖屋に注文して、客に電話で納期を伝えて終わりだ。w
それより高い場合は、鎖屋からサンプルを取り寄せる。昔、ワシが駆け出しの頃はとても景気が良かったからデザイナーにはサンプル用のパーツなんかタダでいくらでもくれたけど、今は何でも一個売りだ。w
サンプルをクライアントに提示して、選んで貰ったらやっぱり鎖屋に発注して終わり。
浅草橋あたりにある巨大鎖屋さんはリーズナブルな価格で組み立てまで全部やってくれるので便利。
ちなみに個人向けショップも沢山あるので、自分で作るのも簡単だし、安心かつ安価だ。b
ただし、言って置くが身につけるアクセサリーは7キログラムを越える強度にしてはならない。
それ以下で切れるようにするのだ。法律だけど、守らないとそこらに引っかけたとき首が持ってかれるよ。

そんで、素材なんだが金色をしている場合は金で出来てる場合とメッキがある。
純金の場合、かなり太くないと保たない。鎖のリングの径が6ミリは欲しい。この太さ、ネックレスとかでも海外では細い方だけど日本人にはくどすぎるらしく売れない。
細くする場合は、合金にして素材強度を上げる。金の場合は18金とか14金とか言うでしょ。
あれは24金が純金なので、18金なら三分の一金でないものが混じっている。と言うことだ。
何を入れるかというと、銀とか銅とか。銀で強度を上げて、銅で色味を合わせる。銀だけ入れると白っぽくなっちゃうので。
ちなみに純金でも高強度の素材というのは存在する。微量のレアメタルで特性を変える。
純金と称することができるのは99.99%の純度を持ってればいいので、0.01%未満の添加物は可能なのだ。b

それ以外となると金メッキとかになってくる。
素材は大抵銅だ。太くて激安のものには真鍮とか亜鉛とかあるけれど。細いんだから銅でも充分安い。銅にパラジウムメッキをかけて金メッキをかけるのだが、このときの金も、24金、18金などがある。厚みもいろいろだ。下地をニッケルにする場合もあるがかぶれる人が出る。
18金でも銅でも鎖を作る機械は素晴らしい。線材を入れると螺旋状に丸めて、切断組み立て蝋付けと全自動で動く。到底目にとまる速さではないけれど。そうそう蝋付けされてないと強度は無いようなものだ。b

日本製の安物のアクセサリーは「金メッキ」と書いてあれば多分、真鍮素材、ニッケル下地にイオンプレーティングをかけ、14金メッキを極薄くかけてある。限りなく少ないけど金は含まれる。
使っているうちに金はすぐすり減って消える。しかし大丈夫。イオンプレーティングで蒸着されたチタンの薄膜は丈夫なので金の輝きは失せない。最近のは色味も判らないほどだ。

この中国のネックレスの場合もメッキ素材の方に毒物が入ってたんでは無いかな。従業員も気の毒だ。(-_-)

そう言えば、この鎖のメッキで金の必要量を計算するプログラムを書いたとき、生涯で一度だけ積分を使ったんだっけ。w


テレビ通販の金首輪、ニセモノどころか発がん物質3000倍=中国
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=97&from=diary&id=2550860
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