ワタシが通った小学校の校長先生は5年生の春に変わった。
4年生まで在職しておられた校長先生は、ご自身がとても読書好きで、自分で児童図書を執筆してそれが本になったりした。
ワタシは、自分で言うのもこっぱずかしいが、読書好きの少女であった。
2年生のときに書いた読書感想文で、新聞社から賞をもらったこともあって(賞品はトンボ鉛筆一箱だった。子供心にガッカリした)、その先生には可愛がってもらった。
夏休みの宿題で書いた読書感想文が、担任の先生にチョイスされて「応募してみましょう」ということになって、別の本で再度読書感想文を書かされたのである。
はっきりいって、面倒くさかった(笑)。
そして「読書感想文2号」は、校長先生と一緒に推敲を重ね、ワタシは「(小公女)セーラて、イヤな子やなー、きらいやわー」と内心思いつつも、「セーラはえらいです。ワタシにはできないなぁと思いました」などと、ウソ八百でかためたその感想文は、めでたく受賞の運びとなるのである。
感想文は大体400字詰原稿用紙5枚。
それをくる日もくる日も訂正&書き直し。
ワタシは「書き直しさせるんやったら、いっぺんに言うてくれ!」とぶつくさ思いながらも、毎日放課後の校長室に通った。
小学2年生の少女には、職員室のまだ奥にある「校長室」は、特別な場所だった。
教室や職員室とは全く違う空間にちょっとドキドキした。
* * * * *
小学校の校長先生に必要なスキルとはなんだろう?
「グローバルな視野を身につける」ことは、もっと大人になってからでいいのではないのか。
ハシモト自体が「年功序列」が大嫌いなヒトだから(自分が偉そうにできないからネ)、大阪市長になってすぐに、区長と小学校長を民間公募していたように思う。
民間登用が悪いというのではない。
登用するにしても、ざっくり「コッチの方向へ」の統一性はいるんじゃなかろうか。
そのすりあわせが必要だったんじゃないのかな。
特に「小学校の校長先生」って、子供にとって、とても大切な時期を重ねる先生だ。
「グローバルな視野を身につける」より、「健康な身体をつくるために毎朝朝礼時にみんなでナワトビ」とか、「皆で一緒に本を読む」とか、「友達100人作る」ことを目標にしたほうがいいんとちがうかな。
学生時代の友達は一生の友達になることが多い(らしい)。
「損得が関係ない友達だから」だそうだ。
確かに地元の友人とは、長い期間会っていなくても、再会した瞬間から「友達トーク」にはいって、何時間でも話をすることができる。
そう、声がかすれるまで話ができる。
ワタシは、それで、いいと思う。
* * * * *
辞めた校長もアッパッパだけど、その人選をしたのもアッパッパだと思いますが。
「民間登用」が悪いのではない。
民間登用されて、一生懸命やってる校長先生たちがほとんどで、3か月でリタイアしたのは、この校長1人だ。
1人しかいないのに「民間はミンナ」っていうのはよくない(笑)。
一方的に校長を批判するのは、カシコイヒトのすることとはおもえませんことよ、ハシモト大センセイ。
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■校長退職で橋下氏「合わないとすぐ辞める民間」
(読売新聞 - 06月26日 14:37)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2481691
大阪市立小に今春就任した民間人校長が3か月足らずで退職した問題で、橋下徹市長は26日、「非常に残念。自分に合わないといってすぐに辞めるのは民間の特徴だ」と述べた。
市役所で記者団の質問に答えた。
橋下市長は、退職した校長について「子どもがいるのだから、責任を持って応募してもらわないと困る。公の世界だという自覚を持ってもらいたい」と指摘。一方で、「年功序列の給与体系や、活躍の場がないことについて良い問題提起をもらった。公募制度が失敗だとは思っていない」とも語り、今後も制度を推進していく考えを示した。
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