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2013年06月12日17:16

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汝じしんを知れ。　ΓΝΩΘΙ　ΣΕΑΥΤΟΝ　ΞϜʹ

　　　

2013/3/24

「ケンミンSHOW」。ウチナーグチ。【ジューシー】　○○●●　は英語みたいだが、本土語「雑炊」　の転。【ソーキ】　○○●　は、本土語では「笊器」（そうき）で「竹で編んだザル」。琉球では「ソーキブニ」（笊器骨）、後に、「ソーキ」のみで肋骨を指した。本来の沖縄口では「沖縄ソバ」は、単に、「スバ」。

2013/3/25

4月1日(月) からの 「アゲるテレビ」 は、けっきょく、大塚範一さんの代役を立てず、大塚さんの復帰を待つ、というカタチにするらしい。「情報キャスター」の肩書きで参加する「中村光宏」アナウンサーが、アシストにまわる、という感じだろうか。午後のワイドショーで、メインMCが女性ひとり、は、ありか。

「アゲるテレビ」。「めざましテレビ」の “ココ調” （ここしら）をモジッた “ゴゴ調” というコーナーがあり、日替わりで、【中村仁美、田淵裕章、斉藤舞子、戸部洋子、桜庭亮平】の５人のアナウンサーが担当する。中村仁美アナは、2012年3月より産休に入っていたが、ほぼ１年余で復帰。比較的、早いね。

2013/3/26

神保町シアターで、山田洋次監督の 「霧の旗」。松本清張原作のサスペンス。喜劇映画の多い山田洋次監督の作品の中では異色の作品だが、イケる。硬質なモノクロのシネスコ。「男はつらいよ」の４年前だが、倍賞千恵子＋三崎千恵子。山田監督は、野村芳太郎監督の助監督やってたんだよね。サスペンスのノウハウはあった。

「ウチナーグチ」 は、有史前に「原日本語」から分岐したものだが、語彙の多くは必ずしも有史前にさかのぼらない。この点、誤解されていることが多い。常に本土語から、とくに、薩摩方言から語彙の供給があった。「ジューシー」 ← 「雑炊」。本土語初出、室町中期。「ソーキ」 ← 「笊器」初出、13世紀初頭。

「雑炊」。【雑炊】という表記が当たり前だと思ってはいけない。この表記の初出は、1820年。江戸末期である。室町時代中期の初出から、江戸末期まで、「ぞうすい」は、「増水」（ときに「曽水」）と書かれていた。「ぞうすい」の原義がよくわかる。要するに、メシを水増しして食うものだったのだな。

タレントとして記憶に残るには、単なる美人ぢゃダメなんだな、と思う。水原希子 （きこ）さんの顔は、しげしげ見るほど、変な顔だ。でも好き。なんでだ。

2013/3/27

新・歌舞伎座落成を記念して、歌舞伎役者らが銀座で「お練り」。TVはハシャギまわってる。評論家が、「これで歌舞伎界も変わる」とか、「歌舞伎も安泰」とか。有吉弘行さんの言。自分の番組DVDを出したけど、話題にもならないし、売れもしない。「ツイッターのフォロワーなんて意味ねえんだよ」と吐き捨てた。

1990年代まで、寄席は恒常的に「カンコドリが鳴いて」いた。噺家が、どんな花火を打ち上げようと、寄席はサッパリだった。2000年代に入って、寄席に客が押し寄せるようになった。カビが生えていた２階席も開放した。客は来るときは来る。来ないときは来ない。芸を磨き、リピート客を大切にしろ、と思うわけだ。

「シュガーマン」の上映館はどこだっけ。場所はわかるが、映画館の名前がちっとも覚えられない。映画館として売れたいなら名前を考えるべし。「ユーロスペース」、「イメージフォーラム」、「シネヴィヴァン」、「シネスイッチ」。８音節までで、２語の組合せがよい。「角川シネマ有楽町」。普通の３単語。最もダメな例。

「モヤモヤさまぁ～ず２」。大江麻理子アナウンサーが番組を去るにあたり、4月7日、降板記念の3時間30分スペシャルを放送する。テレ東の女性アナらしいというか、そのノホホンとした性格で番組を大きくした。週刊誌が「もともと報道志望だったので」と書いているが、バラエティ志望の女性アナなんて、ほぼ０だよ。

2013/3/28

地デジ時代になってから、CMの出稿内容がTV局によってバージョン違いになっていることが多い。ウィルコムはその代表例。広末涼子さんの「からだ巡茶」。日テレ・フジは「つぶやきません、イイネもしません」だが、テレ朝・テレ東は「人のこと気にしてたら、自分のこと気にするの忘れてました」になっている。

Pacquiao　「パッキャオ」とは妙な姓だ。多少知識があると、ポルトガル語か、と疑う。イタリア語　-ione,　スペイン語　-ión　にあたるポルトガル語形が　-ião　だからだ。だが、フィリピンの住民が姓を名乗るように強制したのはスペインで、ポルトガルが本格的にフィリピンを支配したことはない。

1849年、スペイン統治下、フィリピン総督は、すべての「原住民」に姓を割り当てる決定をした。Aから始まる既成のリストによって、各戸に機械的に姓を割り当てた。Pで始まる姓は、かなり大きな町でないと存在しない。リストの姓は、タガログ語やイロカノ語から適当に取った単語をスペイン語式に綴ったものだった。

姓としては　Pacquiao　だが、タガログ語の単語としては、pakyaw　と綴る。前者はスペイン語式、後者は合理的にラテン文字を採用したため、同じ発音なのに綴りが違う。発音は　[パキˈヤウ]。意味は、「卸値で買い付ける（こと）」という奇妙なものだ。ただ、それが家の先祖の来歴と無関係なのが悲しい。

月曜の夕方、BS日テレの 「笑点デラックス」 が好評なのだろうか。この４月から、同局は、水曜の午後10時から 「笑点特大号」 （１時間）を放送する。もっとも、BSには機械式の視聴率測定はなく、ラジオと同様のアンケート式。しかし、15年前の「笑点」が、今とまったく同じことをやっているのには驚く。

４月の改編期。TVの番組欄が、これほど “荒れる” 時期はない。新番組に、旧番組の特番、単発の特番、寸前まで内容不明の枠など、予約する側にとっては、まったく迷惑至極なのであるな。予約を１から組み立てねばならない。２台のレコーダーで３局分のチューナーしかないので、時間が重ならぬようパズルを解くのだナ。

『二十四の瞳』。木下惠介、高峰秀子。後半がなければ、快活な映画だ。最後まで見ると、沈んだ気分になる。後半、子どもたちに 「なきみそ先生」 のアダ名をつけられる。アタシ、足立区では聞いたことがないが、『日本国語大辞典』によると、「なきべそ」の転訛で、標準語にも、上方方言にも存在した言葉らしい。

1990年代、アナログ NHK BS2 の時代、『二十四の瞳』 を　【差別用語を、無音にして】　放送していた。たいへんな憤りを覚えた。人の腕をわざわざまくって、カサブタをはがすような行為だと思った。断りのテロップを入れ、差別用語をそのまま放送したのは、民間のCSが先だろう。原作のまま、が、今の常識。

2013/3/29

例年なら、M&I カンパニーから 「ジャパン・ブルース・カーニバル」 先行予約のお知らせが来ているころだ。M&I のHPを見ても、「ブルースカーニバル」のブの字もない。今年はベンチャーズのジャパンツアーがあるので手回らないとか？ネヴィル・ブラザーズ来日の年、やはりブルースカーニバルが中止だった。

「ゴチになります」、福岡が舞台。博多華丸・大吉さんがクイズ。方言で、【しょんべんまるけん、ぐらぐらこくー】　とはどういう意味か？答え　「約束を破るので腹が立つ」。【まる】は「排便・排尿する」の義の古語。方言では各所に残る。沖縄の「クスマヤー」など。標準語では「おまる」に化石的に残る。

「約束を破る」ことを 【小便する】 というのは、方言だけではなかった。というより、江戸でできたコトバらしい。【小便組】（しょうべんぐみ）というのは詐欺。「妾奉公に出た女が、わざと寝小便をして暇を出されるようにしむけ、支度金を詐取する」というもの。そこから、「小便＝約束を破る」となった。

具志堅用高さんの子ども時代のアダ名は 「ウーマクー」。本土語の「わんぱく」に当る。【腕白】は宛字で語源は不明。18世紀初出の語。「アンバク」 (1722)、「ワンバク」 (1739)、「ワンパク」 (1753)、「アンパク」（福島・埼玉・島根）、「ワッパ」（山形）、「オンパク」（石川）。

「ミュージックステーション」を見ていて、民放のCS放送が、地上波の音楽番組の再放送をやらない理由にハタと気づいた。【ジャニーズの放送許可が下りない】 からだ。同様に、「SMAP×SMAP」、「鉄腕DASH」、「VS嵐」の再放送も永遠にやらない。リアルタイムで、もれなく録画しておくに、しくはない。

CSの “日テレプラス” は、1997年分から「ぐるぐるナインティナイン」を再放送している。今、2000年分を放送しているが、人気の 「ゴチになります」の再放送はない。純粋な再放送ではなく、「セレクション」というテイで、問題のない部分だけ放送している。この再放送は、全然、話題になっていない。

2013/3/30

４月からBS日テレ 「笑点デラックス」 の放送時間が、６～７時から７～８時に変更になる。１時間遅くなるだけだが “大いに迷惑” なのだな。月曜の７時台と言えば、日テレ「TORE」、フジ「ネプリーグ」、テレ朝「お試しかッ」（「Qさま」）、千葉テレビ「浅草お茶の間寄席」とカブリまくりなのだ。

「TBSオールスター感謝祭」 が始まった。TBS構内のどこかで、「落語研究会」の「常連席券」を求める列ができているんだろうか。春の夜の肌寒さ、花粉症、散る桜、そして、「オールスター感謝祭」、マラソン。必ず、「落語研究会」、寝袋の列、そして、一晩で読んだ安部公房の『箱男』に連想は行き着く。

2013/4/1

「シュガーマン」。細々と公開するインディーズ映画と思っていたら、大違いだった。角川シネマ有楽町は、ほぼ満席。もっとラフな感じのドキュメンタリーを想像していたが、昔の映像の引用を除いてはハイビジョン製作のウェルメイド。祝祭日はオンラインで予約を入れておくか、１時間ぐらい早く着いておくのがよろしいかと。

Sixto Rodriguez　[ˈsɪ(k)stoʊ roʊdˈri:ɡes]　「スィストウ・ロウドリーゲス」。ジャンルとしてはフォークロックだろうか。詞はまったくブルーズだが、黒人のド・ブルースより、文意が明快でメッセージ性が強い。ブルース・スプリングスティーンの詞を思い出した。

Sixto Rodriguez。「ロドリゲス」　の名前　“Sixto”　には悩まされた。スペイン語の男子名にはローマ人の名　Sextus　「セクストゥス」　（六郎）を源流とする　Sexto　[ˈセ（ク）スト]　がある。ヒスパニック系移民は、Sex-　という綴りを忌み、Sixto　に綴り変えたか。

が、そうではなかった。Google メキシコで検索すると、Sexto, Sixto　の両方がある。Sixto　はローマ教皇　San Sixto　の名から取ったらしい。ラテン語では　Xystus　「クスュストゥス」。ギリシャ語の名で、“研ぎ澄まされた槍の穂先のような”。「六郎」とはエライ違いである。

ギリシャ語で　Ξυστός　Xystós　[クスュスˈトス]　は、単に、「磨く」という動詞の「受動を表す形動詞形」。つまり、「磨かれた」で、「床」にだって使う。しかし、このギリシャ語の動詞　ξύω　xýō　[クスュオー]　は【研鑽】に似たニュアンスも持ち、形動詞は【磨かれた槍】の意味を持つ。

「ロドリゲス」は、ときに、Jesus Rodriguez　「ヘスス・ロドリゲス」を名乗った。キリストの　Jesus　である。だが、これを、特に “尊大ぶっている” ととってはいけない。スペイン語・ポルトガル語圏は、男子名に「イエス」を使ってよいのだ。Jesús　の名を持つ人はゴマンといる。

Sixto Rodriguez　の英語版 Wikipedia には、「彼は６番目の子どもだったので Sixto と名付けられた」とある。スペイン語版にも同一の記述。(1) Wiki が間違っているか、(2) 本人の思い違いか、(3) スペイン語圏で　Sixto　と　Sexto　が混用されているか。

『吉里吉里語辞典』　関谷德夫著、ハーベスト社、4000円。岩手県大槌町吉里吉里地区の方言語彙７千語を “アクセント付き” で収録。井上ひさしの書いた架空の吉里吉里ではない。明学大の浅川教授と学生たちが、当地にボランティアで入ったことが、少部数の自費出版であった本書を全国に広めるキッカケになった。

2013/4/2