mixiユーザー(id:8658267)

2013年03月19日10:59

31 view

低音デュオ@杉並公会堂

以前からずっと気になりつつ、都合がつかなかったり会場が遠かったりで聴きに行くことの出来なかった低音デュオのコンサートにようやく行くことが出来ました!

低音デュオは声(バリトン)の松平敬さんとチューバ・セルパンの橋本晋哉さんの2人で演奏するユニットです。低い音同士のコンビということで低音デュオです。
http://shinyahashimoto.net/teionduo/
http://matsudaira-takashi.jp/klang_weblog/5.html

期待して行ったら期待以上で良かったです。
橋本さんは今までにも何度か聴きに行ったことがありましたが、楽器コントロール力が格段に上がっていたように感じました。あの重くて音程調整の難しそうなチューバをひょいひょいと扱う様は驚異的だったし、循環奏法なのかな?音の途切れなさも半端なかったです。

曲はやっぱり一曲だけ挙げるなら木下正道さんの「双子素数1・1b」が一番面白かったでしょうか。百人一首から何点か選んで松平さんが読んでいき橋本さんがチューバで音をつけて行くのですが、30分弱の長めの演奏が全然長く感じられなかった。木下さんは面白い作曲家だと思って個人的にちょっと注目しています。

近藤譲さんの曲は毎回聴くたびにとても淡々としていて清々しく心洗われる気持ちになります。特に現代音楽を聴く時は小難しく考えて聴くよりも楽しむことを優先したいこともあって、あまり予備知識や理論を知らないでまっさらな白紙の状態で聴きたいと思ってきたけれど、近藤さんのこの清々しさは理論もちょっと知っておきたい気持ちになりました。不協和音なのに、不思議と静謐で自然に馴染んで耳に入る感じなんですよね。

楽しめたという意味では中川俊郎さんの「3つのデュオローグ、7つのモノローグと、31の断片」がまさに断片的にいろいろな余興的なものが重ねられていくような曲で楽しかった。特に橋本さんが音叉をポンと脚に叩きつけて振動させてチューバに軽くあてると「ふわ〜ん」という音が出たのは、その直前に松平さんがピアニカで出していた音とマッチしていて面白かったです。黄色い造花を神社のお祓いのように振り回したり松平さんがチューバの口に放り入れたり、視覚的にも楽しいパフォーマンス満載でした。


一緒に行った友人はアンコールのバルトークの曲が旋律が綺麗だといたく気に入っていたようでした。会場には今回の作曲者の方々の他、松平頼暁さん、湯浅譲二さん、一柳彗さんなどの超大御所もいらっしゃっていました。帰り際に近藤さんのCD「ORIENT ORIENTATION」をタイトル(もっかアジアやオリエンタルやらにハマり中)とジャケの絵の美しさに惹かれて衝動買いしてしまいました。最近衝動買いばっかりしているなあ…
1 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する