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年末年始の旅4日目、12月29日は、泊まっていた博多から「青春18きっぷ」で普通列車を乗り継いで大阪に泊まった。
大阪では、兵庫のマイミクさんと一緒に夕食を食べることにして、大阪環状線で大阪の隣の天満駅近くの「洋食ダイニング 自由軒天神橋店」で「自由軒名物のカレーライス」を食べた。
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大盛りにはしなかったし、カレーだけでおしまいにするつもりなど毛頭なく、懐かしのカレーを食べた足でもう1軒飲みに行くことにした。
天満なんて生まれて初めて降りたが、下町の風情漂う庶民的ないい雰囲気の横丁で、これならわざわざミナミまで行かなくてもここで十分と判断してどの店に入るかひとまわりしてお店を物色。
そんな横丁の一角に、狭い間口に長いカウンター席とチャチなテーブル席1つ、あとは外にキャンプで使うような簡易テーブル1つ並べただけの大衆的な串かつ屋「七福神」があり、そのディープな雰囲気に惹かれて覗いてみたらちょうどカウンターの真ん中ほど並んで2人分だけ席が空いており入店。
ときおり隣の客と肘が触れる上、奥の客が出入りするときは背筋を伸ばさないと後ろの通路を通れないような狭苦しいめちゃめちゃ大衆的な店で、すでに注文する前から「これぞ大阪やなぁ」と心ときめく。
ものすごくたくさんのメニューがあり、串かつ屋だが奥にはおでんも煮えていた。
自分は普段はビールなど飲まないが、「最初の1杯生中100円」とのことで、最初の1杯だけビールで始める。
この日は酒は飲めないというマイミクさんはウーロン茶で乾杯。
これが本場大阪の串かつ屋なんだな、とウキウキしながら、まずは関西らしいものをと「はも」を注文。
もちろん揚げ立てで出され、「塩で」とのことなのでソースには浸さず、軽く塩を振っていただく。
熱々ほくほくで旨い。
関東出身の自分にとって、こんにゃくをカツにしてしまうなんて想像の域を超えているが、面白そうなので「コンニャクカツ(ミソソース)」を注文。
カラシ酢味噌だれに浸されたこんにゃくのフライで、こんにゃくの食感も小気味よく、案外いけるんだな。
これは楽しいな。
ほんなら、お次は「こんなもんまで串カツになっちゃうんかいな」と驚きの「紅生姜」だ。
紅生姜入りのかまぼこでも串に刺してフライにして出てくるんかいなと思っていたがここは大阪・天満やけん、そんな上品なものではなく、ホンマに紅生姜だけやねんな。
どっぷり1回だけソースに浸してかじると、旨いんだかまずいんだかよう分からんが酒のアテには悪くないやんけ、てな状態に。
ビールはほどほどにして、「ブランデーS(250円)」とえらく安いけどホンマモンのブランデーなのかいなと思いつつブランデーに切り替える。
まともなブランデーでホッとした。
マイミクさんは何が出てくるのか聞きもせんと、店名「七福神」にちなんで名付けたんやろなと思われる「七福串」なんか頼んでおり、半分分けてくれよった。
おそらくタラやろなと思われる白身魚だった。
ほなお次は関西らしく「すじカツ」も行きまひょか。
牛スジのフライにどっぷりソース、これぞ大阪庶民の味と言った感じである。
関西ならではのもの以外にも、普通に「れんこん」も注文したが、穴に染み込んだ安っぽいウスターソースが最高である。
さらに「チーズ」、カマンベールを使っており、これは塩でいただく。
酒はすでにハイボールに切り替わっている。
1軒目にカレーを食べているからだいぶお腹一杯になってきて、最後の1注文として「貝柱」とどんなものが出てくるのか分からないが「えび餅」というのも頼んでみた。
貝柱は値段から言ってホタテではないとは思うが、ホタテみたいで結構旨い。
そして、最後に出てきた「えび餅」って何やねんと思いながら、「醤油で」とのことで出された醤油を掛けてかじってみると、もはやエビの風味はほとんど分からないピンク色の人口着色料のどぎつい色をした餅だった。
衣のサクサク感と醤油、この安っぽさがたまらない逸品だった。
マイミクさんが飲んだのはお茶を2杯だけだったように思うが、おでんや他に何やら串かつも何本か食べていたが、会計したら2人で合計2700円と激安だった。
大阪の庶民の味、串カツはディープで楽しくて旨かった上に1人1500円でお釣りがきてしまった。
決して北海道のように素材自体が美味なものなど一切ないが、これだから大阪で飲むのは異文化体験とも言え楽しく辞められないのである。
ごちゃ混ぜライスカレーに串カツと、ディープな楽しい夜だった。
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