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2012年06月30日07:05

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渡島・木古内B級グルメ、急行食堂再訪(6/24)

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千歳のマイミクさんと一緒にクルマで函館に行って泊まっていた先週日曜日6月24日、マイミクさんは木古内の「急行食堂」に行くとのことだった。

木古内駅前にある「急行食堂」は、独特の風味の焼きそばが名物なのだが、いつも「今回で最後になるかも知れない」と覚悟して食べに行っている食堂である。

それは、おかみさんが83歳と高齢で後継者もいないため、いつまでも元気に営業できないだろうと心配なだけでなく、木古内駅は北海道新幹線新函館開業時には新幹線の駅も設置されるこてが決まり、駅前再開発事業が着手され「急行食堂」も取り壊しになることが決まっており、いよいよ下水道整備工事も始まり立ち退きまで秒読み段階になってきたと思われるのだ。

昭和の雰囲気そのままの「急行食堂」で名物の「焼きそば」が食べられなくなる日も近いと思われ、自分も函館まで来たら1度は木古内の「急行食堂」にも行って食べておきたい。

ネットで調べてみたら、開店は朝10時からだったので、遅めの朝食として一緒に木古内まで行ってしまうことに決めた。

木古内駅前にある「駅前飯店急行食堂」には10:06に着いたが、準備中の札が掛かっておりまだ営業していなかった。

店内の明かりは点いており、中に誰かいることは分かった。

おかみさんに違いない。

この日はこの後函館に戻って昼飯も食べるつもりでおり、朝飯があまり遅くなるとお腹に入らなくなる恐れがあり、できれば早く食べたい。

しかし、「急行食堂」を切り盛りしているのは口うるさいことで有名な名物おかみである。

気分を損ねたら緊迫した雰囲気になり、じっくり味わうことなどできなくなる。

できることならおかみさんの機嫌を損ねないようにしつつもできるだけ早く食べたい。

名案がひらめいた。

準備中の札は掛かっているが鍵は開いていたから、かまわず開けて店内に入る。

厨房にいるおかみさんに恐る恐る「今日は何時から開けますか?」と尋ねてみる。

ここで「営業中の札を出すまで待て」とか「11時から」などと言われたらおとなしく待機するつもりだったが、この日はおかみさんの機嫌はよかったようで、「開けちゃうとどんどんお客さんが入ってきちゃうのでまだパートさんが来ていないから開けてないけど、お客さん焼きそばでしょ、焼きそばなら作るからいいですよ」と言ってくれ、お茶を入れて招き入れてくれた。

焼きそばでしょと言っても、今は焼きそばしか出さない宣言しているんだから当然であるが、ともかくうまくいった。
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しめしめと思いながらも念押しで「開けるまで待ちますけど本当にもういいんですか?」などとあくまでも低姿勢なフリをしておかみさんの機嫌を損ねずに入店できた。

おかみさんが気分を害すると、大盛りにせず普通盛りだけだったり、店内で普通盛りだけ食べて持ち帰り弁当は注文しなかったりすると途端に不機嫌になって「1人前だけ作るの大変なのよ」などとぶつぶつ言うのを聞きながら緊張感漂う中で食べることになるが、この日はミッション成功である。

ちなみに、このお茶の入れ方が上手でかなり旨い。

こうなるとパターンは読める。

「お客さんどちらから?」と聞かれ、「釧路からです」と答えると、「私浜中出身だから」と言いながら釧路地方の話で盛り上がるはずである。

毎回同じパターンで全然覚えてくれないが、おかみさんは83歳だから無理もない。

ともかく「急行食堂」名物の「やきそば(700円)」を注文。

ちなみに、「やきそば」なのか「焼きそば」なのか、あるいは「焼そば」が正しいのか今でも分からないが、店内外各所に掲げられたメニューやポスターにも統一性がなくいろんな表記がされているから、どれも正解なのだろう。
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おかみさんが焼きそばを作りながらいろいろ話し掛けてくるが、今回も浜中出身ということを初めて知ったフリして「そうなんですか」などと会話に答える。

この日は、先月法事で列車で茶内へ行ったが遠くて高齢者が荷物を抱えて往復するのは大変だったという話が中心であった。

ほかにもこれもパターンであるが、雑誌に取り上げられた話や再開発に伴う移転の件で役所ともめていること、身障者だから大変なこと、もうすぐ84歳になることなど、いつもの流れの話をしながら焼きそばを作ってくれる。

待っている間に店内を見渡すと、今は提供を中止しているメニューも含めてカロリーが掲示されていたりするのを眺めているうちに焼きそばができあがった。
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そうそうこれこれ。

ソース焼きそばでも醤油でもない独特の塩味の焼きそば。

さすがは50年以上の歴史を誇る名物である、油っぽくてコクがあり、具だくさんでおいしい。

ウスターソースも出されるので、少し掛けて食べてもおいしい。

ソースもいいのだが、それよりもテーブルに置かれている白コショーを振り掛けると味が締まってひときわ旨い。
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この後函館に戻って昼飯を食べるから大盛りにしなかったから、あっさり完食。
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旨かった。

おかみさんは「お金さえあれば役所の言うことなんか聞かずに移転できるんだけど、支給された年金で浜中への旅費を工面するなどお金がないから」などと言いながら、立ち退きの件で役所ともめているようなことを教えてくれた。

ボクは「いつまでこのまま営業するのか」がいちばん気になるところであるが、役所でこれまで交渉に当たっていた担当者が定年退職してしまって後任者にきちんと引き継がれておらず、移転交渉がまとまるめどがつかないことに業を煮やしているようで、いつまでに立ち退かねばならないのか、どこに移転することになるのかなどはっきり分からない様子である。

次回があるのか分からないが、今のレトロな店舗でおかみさんが元気なうちにもう1回くらい食べたいものであるが、今回が食べ納めになるかも知れない。
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