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2012年06月21日07:13

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渡島・長万部（中ノ沢）Ｂ級グルメ、三八飯店の特製浜チャンポン（6/17）

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おととしの夏だったと思うが、日高へ行って浦河のマイミクさん達と飲んだときの話題で「長万部の名物はかにめしだけじゃなく、浜チャンポンもある」などという話を聞いてしまった。

それ以来ずっと長万部の浜チャンポンが気になっていた。

釧路から長万部までは450㎞以上離れており、クルマで行くことなど考えようとも思わないが、長万部は函館競馬観戦などで年に何回も列車で通るから、「次に列車で函館へ行くときにでも食べればいいや」なんて簡単に思っていたが、これがかなりの難関だった。

調べてみたら、長万部名物の浜チャンポンを出す店は「三八飯店」という店だということはすぐ分かったのだが、所在地は長万部町ではあるが長万部市街ではなかった。

お店があるのは長万部の隣の駅、中ノ沢駅近くの国道沿いだった。

これが大変で、中ノ沢駅は普通列車しか停まらない駅なのだが、「三八飯店」の営業時間に停まる列車は下り３本、上り４本しかない。

しかも、このエリアの普通列車は長万部を境にダイヤが組まれており、室蘭や小樽方面からの普通列車と中ノ沢に停まる函館方面の普通列車の接続は夕方の上下１便ずつ以外は接続しておらず、長い待ち時間が発生してしまうのである。

夕方の上り便は長万部から函館まで行ける最終の普通列車だから、この便で行ったら普通列車だけしか乗れない激安きっぷの旅だと中ノ沢で降りたら函館まで行くことはできなくなり、苫小牧～森のどこかで泊まるしかなくなる。

夕方の下り便なら、中ノ沢で降りてお店で食べてから上り便でその函館行き最終列車に乗ることはできるが、下り便が函館を出発するのは14：26だから、函館競馬を観戦しに行ったついでだとメインレースも見ずに函館競馬場を後にしなければならない。

１駅なら歩けないこともないのだが、そこはわずか１駅と言っても北海道だから駅間距離は4．6kmあり、特急も停まる長万部から歩いて行ったら１時間は掛かるから、片道は長万部から歩いて行ったとしてもうまく列車に合わない。

とにかく、普通列車乗り放題系の激安きっぷの旅ではなかなか行けず、２年近く経ってしまった。

前置きが長くなったが、特急にも乗れる「コロプラ☆北海道乗り放題パス」を使っていた日曜日１７日は、函館から下り夜行急行「はまなす」を宿代わりに早朝札幌に着き、函館競馬を観戦するために再び函館へ向かうことにしていた。

競馬はメインレースだけでも観戦できればよかったから、午前中に函館に着く必要はなく、この日がチャンスだった。

そんなわけで、札幌から乗った特急を長万部で降り、１時間弱待って上り普通列車に乗り継いで10：48に中ノ沢に着いた。

次の上り普通列車は13：33までなく、それで行ったら函館競馬が終わってしまうので、逆方向の11：25発の長万部行き下り普通列車で長万部から折り返して上り特急で函館へ向かうことにしたから、中ノ沢での滞在時間は37分しかない。

お店は10時半から営業だから開いているはずだが、37分間で駅から往復して注文して作ってもらって熱々の浜チャンポンを食べられるか微妙だが、浜チャンポン食べて函館競馬も観戦するとしたらこれしか方策がなく、イチかバチで行ってみた。

列車で行って食べて帰るのはハードルが高過ぎる店だが、中ノ沢駅から歩いて５分も掛からない場所にあり、ともかく「三八飯店」に着いた。

長万部店と書かれており、本店は寿都にあるような書き方だが、20年前に移転してきて今は寿都にはないらしい。

入口には鉢巻きを巻いたタコの置物が客を迎えている（写真２）。

お店に入ると、10時半に開店したばかりなのにすでに何組もの客が食べている。

時間がないから、早速券売機で食券を買うが、「浜チャンポン」は塩味と味噌味があり、それぞれ豪華版の「特製」があったから、今回は奮発して「特製塩味浜チャンポン（1450円）」の食券を買い、店員に渡す。

あらかじめ具材は茹でてあるのか、５分も経たないうちに「特製塩味浜チャンポン」が出てきた。

今回は時間がないのですぐに出てくるのは大いにありがたいが、こりゃすごい。

大量の海藻、わかめと銀杏草に覆われており、そのすき間から上から見えているだけでもイカが１杯まるごと入っているほか、いばらがにの脚（たらばかも）にボタンエビ、でっかいホタテ、赤魚（目抜かも）、うにが見える。

チャンポンと言っても麺はラーメンで、言わば海鮮ラーメンである。

スープの味は非常にあっさりしている。

食べ進むと、海藻の下から次々といろんなものが出てくる。

まずはつぶ貝とアサリ。

そしてシャコの剥き身。

さらにホッキ貝まで出てきた。

かにの脚ももう１本細いのも入っていた。

とにかく時間がないからスープまでじっくり飲んで完食する時間はなかったが、すくい切れなかったワカメの切れ端以外麺と具はあらかた食べた。

入口にはタコの置物が鎮座していたが、タコは入っていなかった。

先に券売機で会計は済んでいるから、食べ終わったらそのまま店を出て、中ノ沢駅には列車の３分前には戻ることができた。

とにかく、「三八商店」の「特製塩味浜チャンポン」は、12種類もの海の幸がふんだんに入って1450円とは良心的である。

中でも、イカが下足付きでまるごと１杯入っているなんてびっくりである。

自分が食べている間にも、まだ昼飯には早い時間なのに次々と客が入ってくる繁盛店でもあった。

でも、今回は時間がなかったから急いで食べざるを得なかったけど、これだけのご馳走なんだからゆっくりじっくり味わいたかったな。

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