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2012年02月06日19:50

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アマルティア・センの講演

アマルティア・センが来日して福島大学のサテライトが開設されることを記念して政策研究大学院大学で講演を行いました。

「東日本大震災からの復興と福島の未来 ―人間の安全保障をもとめて」
http://fsl-fukushima-u.jimdo.com/2012/01/24/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E9%99%A2%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B5%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E9%96%8B%E8%AC%9B%E8%A8%98%E5%BF%B5%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0/

アマルティア・センの講演は14分辺りから。50分辺りから質疑応答。
後半(休憩を挿んで1時間15分辺りから)は震災の教訓と大学の役割についてのパネルディスカッション。

http://www.ustream.tv/recorded/20257852


40分程度の講演ながら素晴らしいスピーチだと思った。ただ、細部は不明瞭な部分も多く、いつもラディカルで明晰な分析をしてきた彼にしては主張が曖昧なように感じられた。

まず最初に日本のオープンな相互コミュニケーション(open interactive dialogue)による意思決定について述べているのが面白い。17条の憲法をそのように特色づけるのって異例のような?ただ、そのことは経済発展において教育が大切であることなどの文脈で冒頭で軽く指摘したまでのようだった。実際には日本の政治的意思決定はクローズドなことの方が多かったと思うので、何かの比喩や皮肉だったのかもしれない。

豊かな国が disaster に直面していることを強調していたのは、センが長らく貧しい国の干ばつや飢饉の問題に取り組んできたことから彼にとっても未曾有の経験だからなのだろう。そして彼自身が放射線治療などへの関心を通じて核問題に深く関心を寄せてきたことに触れていたのが今までの原発問題の扱われ方と違ったアプローチのように思った。


セン著『人間の安全保障』についての日記
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=957727325&owner_id=8658267

また何か思うところがあったら書くことにします。

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