mixiユーザー(id:429476)

2011年08月27日19:08

13 view

「奥様お尻をどうぞ」

cubeプレゼンツ。前回『犯さん哉』をやったメンバーで、今回のタイトルは「奥様お尻をどうぞ」。舐めている。舐めきっている(笑)。大人達が真面目に繰り出すバカバカしさ・・とか、何とかさ、評論家だったら言うんでしょうね。
私が思ったのは、もう、「舐めきった態度」でした。だって、時事ネタの使い方すら、舐めてたと思ったもん。「こういう時事ネタ入れりゃ、『スゲエ』って思う人もいるんでしょ?」みたいなサ。

個人的には、前回の『犯さん哉』の方が私は好きでした。日記を遡ると、何処かにレポがあります。4年前に公演したので、その辺りを探ってみてください。まぁ、今となっちゃ内容なんてちゃんと覚えてもいないのですが・・・(断片的シーンは覚えてる。古田新太氏が、最後客席に向かい、神々しく尻出すところとか、大倉孝ニ氏のケツ丸見えのローライズとか)。でも、それで良いんでしょ?ケラさん。「ナンセンスコメディ」はそれで良いんでしょ?
でも、今回のも、私は好きでした。途中ちょ〜っと客が疲れちゃって、笑いが減っちゃったのが残念です。意味のねえグラビアのところとか、もっと笑い来ても良かったはずなのにっ!!(私は笑った。客席はシ〜ン・・・)

まぁ、コレは仕方ないんだケド・・・。
ナンセンスコメディは、書いてる方もスゲエ体力必要だろうし、演じてる役者もスゲエ体力必要だとは思うのだが、実は、見てる観客もスゲエ体力が必要です。なんたって、話ちゃんと繋がってねえんだから(わざと繋げない)、脳の違う部分を使って見なくちゃいけないんだよ。脳って基本的に、構造しよう構築しようって働くから、それを無視するって、辛いぞ〜・・・。
逆にコレ書けるケラさんの脳ってどうなってんの?キチガイ?とも思う。(ただ、訊いたところ、ナンセンスにもロジックはあるんだよ・・と。ブレヒト論とか読むと良いんだろうね)

今回、まず思ったのは「テクノベイビー」みたいだ!!でした。一応、体裁としてシュールな冒険活劇だったからかな?あと、テクノベイビーでも、同じ手法の笑いの取り方してたし(アレも、客イジリって言うのかしら??)。だから、そう思ったのかも。何しろ、ほら、“彼”も出てくるしねぇ。

あと、個人的に思ったのは、「山路さんは、何でこの仕事受けたんですか?」と(^_^;)。
パンフレットを見たら「どんなカンパニーなのか良く知らなくて、(仕事を)受けちゃった」そうです。で、前回の『犯さん哉』のDVDを見て、大衝撃を食らったって言う・・・(^_^;)。青年座のベテラン役者、大丈夫ですかっ!!!(でも、あの役楽しそうだったぁ〜)

※以下、「奥様お尻をどうぞ」の感想を書きます。このお芝居はDVD化されそうな気もしますし、お芝居はまだ上演中です故、ネタバレがお嫌な方は絶対読まないで下さい!!今回は「絶対」が付きます。だって、ギャグなんて、ネタバレしちゃったら面白くないもんっ!

では、ネタバレOKの方のみいらっしゃいませ〜。

「奥様お尻をどうぞ」
会場:本多劇場

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演 アラータ/教師/似顔絵書き屋:古田新太、医師/開発局長/協会員/村人売店のおばちゃん:八嶋智人、アルジャーノン/村人(ポッポ)/モニターの女:犬山イヌコ、なんでも屋/神様/協会員/村人:大倉孝ニ、王子/呪いをかけられた男/協会員:入江雅人、テレビ局員/村人(リーダー)/モニターの男:八十田勇一、夢子/看護婦:平岩紙、協会員/石屋/村人:山西惇、首相/魔女/魔物:山路和弘

ザックリあらすじ紹介・・って、ナンセンスコメディーのあらすじを紹介するコトに何の意味があるのか・・・と自分に問いかけたい・・・(-_-;)。

『原子力絶対安全協会』で、一つの不安が持ち上がっている。とある事故が発生したらしいのだ。16号機が損傷・・と言う職員達。そこにTV局の局員が来るが、彼は原発反対派だったらしい。それがバレ、彼を捉えようとする、原子力絶対安全協会のメンバーだったが、それを助けた人物がいた!その名は、名探偵アラータと、助手のアルジャーノン君だ!アラータとアルジャーノン君は、全然見事じゃなく、その局員を助けるが、その際、こんな話が持ち上がる。協会長の一人娘の夢子が行方不明になったらしい。「夢子は体が弱いのに・・・」と協会長は困惑。そんな折、協会職員からこんな情報が齎せる。「原子力絶対安全協会の協会長の娘が映画に出ている。」と。突如、協会長の娘・・夢子が映画の中に現れたと言うのだ。だが、コレは、名探偵アラータの仕業だった。アラータ&アルジャーノン君も本来は映画の中の登場人物。本当はアラータは自分達の映画に夢子を誘ったのだが、夢子は懸想していた俳優(映画の中では「なんでも屋」を演じている)が出ている映画の中へ勝手に入ってしまったのだ(映画の登場人物として出ている彼は、そのコトは分からない)。又隣の映画館では、主人公である、アラータとアルジャーノン君が映画から飛び出てしまったので、困っているらしい・・・(そうでもねえのか?(^_^;))。

夢子の入った映画の中では、王子が困っていた。魔女を倒さねばならないのだが、倒す剣を作るには、純粋な赤子の涙が3リットル必要らしい。王子は「純粋な赤子をそんなに泣かせるのはイヤだ!」と言ってごねているのだ。しかも、魔女は本来魔女の姿をしていないので、探すのは大変だと。そこに村に800年くらい前から住んでいる魔女みたいな姿をした魔女村さんと言うレディーが現れる。夢子は「この人魔女じゃないの?!」と問うも、王子は「失礼なコトを言うな!」と叱責する。賢い(?)夢子は、魔女村が魔女と気づき(うん、普通気づくね・・・)、「コイツが魔女よ!」と指を指そうとするも、そんな夢子に魔女は魔法をかけ、夢子は自分を指してしまう。しかも、調子に乗ったアラーターに腕を押され、指が目に入って、夢子は失明。魔女として火あぶりに・・・。夢子はその時、森の向こう・・・とても遠いので、それは夢の外の世界の出来事・・と認識出来たのだが・・・そこで、何かが爆発し黒い煙が上がっているのを見るのであった・・・失明してるのに・・・。

と言う夢を、夢子は病室でずっと見ている。
夢子の父親は、トンカツ屋なのだが、どうやらこの度、「原子力絶対安全協会」から引きがあり、そこの重要ポストに置かれるらしい。しかし、目覚めた夢子は、夢のコトを父に告げ、父は新たなエネルギー産業に乗り出すと言う。その発電方法を中学生限定で募集。結果、「屁発電」が採用される。コレには、パンを食べるコトでお馴染み、パン直人首相も大満足・・のはずだったのだが・・・。再びトラブルが・・・。

この間に、「医者と患者コンテスト」や、八嶋氏や、入江氏におけるヌードグラビア写真展なども入り、夢子はテンパり、実は三重人格のアラータ探偵&アルジャーノン君の大して必要とされない活躍なども重なり、物語は、特に、「コレ」と言った結論を出さずに進んでいく!

映画の中の「なんでも屋」が、「ドリームマシーン」と良く似ている「人食い金玉」を間違えて売ってしまい、金玉の暴走などもあり(金玉が村人を襲い、人を食う)、そして、衝撃の、神様登場!そして神様の衝撃発言「この芝居、このままやると8時間くらいかかるから、後はダイジェストにするね!」その後の展開がダイジェストとなって現れる!(のか?)

さて、夢子はどうなる!アラータ&アルジャーノンの大して必要とされてない活躍は如何に!そして、山路和弘氏は、この芝居に出たことを後悔していないのか!

そんなお話(?)

基本は多重構造になっているお芝居なのです。夢子の父親が原子力絶対安全協会の協会長になる世界(コレは、夢子が見てる夢)。その夢の中に、もう一つ、夢子が映画の中に入る夢の世界があり、その夢を見ている夢子がいる現実世界がある・・と言う設定。
ですが、コレ、途中、役者の台詞にもあるように「話なんて分からなくても、別に良いから!」「ついて来られないヤツは置いて行きますよ!」「理屈じゃないから!」である。

まず、嬉しいのはアルジャーノン君が出てきてくれたコト!
『テクノ・ベイビー』や『ウチハソバヤジャナイ』と言った、ケラ氏のナンセンスシュールコメディに出てくる登場人物。テクノ〜や、ウチソバは、ヤン先生って言う先生と冒険活劇します。因みに、私はテクノ・ベイビーってお芝居が大好き!

パン首相のバカバカしさとかね。でも、山路氏、流石青年座!凄く似せるの。ちゃんとお芝居してる。笑っちゃうよ、アレ。菅首相ぽい人が、パン食うの。で、屁発電に協力する為屁をする。
青年座をギャグにしてる台詞もあったなぁ。
他、山路氏は、魔女村さんって言う魔女を演じたり、バカバカしい役ばかりなのは、あれ、ケラ氏の計算でしょうかね?青年座で重厚なお芝居やってる人がやると、ギャップが凄くてバカ度が増す。

古田新太氏に至っては、舞台の半分以上が、ブリーフ1枚の恰好です。母親のお腹の中にいた時、兄弟を吸収合併した為、三重人格になったアラータ探偵。ただ、第1と第2の人格は、メッチャクチャな人格なのに、第3の人格だけまとも・・って言う(^_^;)。アルジャーノン君が、第3の人格にツッコミを教えるのが可笑しかった。
で、3人演じ分ける、古田新太氏の才能の凄さね・・・。もう、ホント「凄い」としか言えんは。
私は第2の人格がお気に入りだった。子供っぽいのか、股間に常にマシュマロを入れている。そして、キメ台詞とともに、マシュマロ投げるんだケド・・キメ台詞何だっけかな?「フュージョン!」じゃなくてええと〜・・・。

大倉孝ニ氏が前回同様、又、神様で出ていた。雑な神様。一応、神様なので、「世界がこうなるよ〜」みたいなコトも言ってくれるのだが、邪魔が入ったり、本人やる気なかったりね。

ダイジェスト部分もおかしい。短渕剛(モデルは、勿論、長○さん)が、被災地で乾杯を唄うも、避難民は迷惑顔。「あの〜。短渕さん。唄ってくれるのは嬉しいのですケド・・今、深夜3時ですので・・・子供も起きちゃって・・・寝られない・・・」それでも、自己陶酔したまま唄う短渕さん。

24時間TVっぽいTシャツを来てるアイドル。「力をあわせて、頑張れニッポン!」が見事なまでに揃わない(^_^;)。まず、オマエらが力を合わせろ!

ベタな言葉遊びのギャグあり、シュールコントありの医者と患者コントコンテストが、急に始まってみたり。

入江さんや、八嶋さんがガチでヌードになっていたヌードグラビア。私凄くツボだったのだが、笑いが起きない!(皆、脳が疲れてた時にやるから・・・)。最後の八嶋さんと入江さんと、八十田さん(もいたかな?)の絡みのヌードが凄く良く撮れてたんだが(そして「グラビアにあるよね!」みたいなポーズ)。

時事ネタの使い方も、時事ネタを使うってコト自体を小バカにしてるような演出だった。
原子力絶対安全協会のイメージが事故で悪くなったので、名前を変えようと。「原子力多分安全協会」とか、名前の最後に?を付ける案である「原子力絶対安全協会?」とか。

あと、テクノ・ベイビーでも使ってた、客にピンスポ当てて、客がこう思ってる・・って言う演出もしていた。客「何、このワケの分からない芝居!私は、素敵な歌と踊りの笑って泣ける素敵なお芝居が見たかったのに!」(ここで、役者が皆舞台に登場して、ピンスポ当たってる客へ口々に言い訳をする)「何今の?私に言ってたわよね?」「こんなコトなら、劇団エ○ザイルに行けば良かった!」
客席の照明全部消して、照明ついたら、役者が目の前で、客に霧吹きで何かかけて、最後、「奥様、お尻をどうぞ!」で、客の上に座るとかね。私の前の席の人が大倉さんにイジられてました。おかげで、スゲエ至近距離で大倉さん見られたケド。大倉さんに座られたら重そうだよね(笑)。
そんな部分も懐かしく、「ケラさんこの演出好きなのかな?」とか思ったり。

人食い金玉のバカバカしさとか。って、そもそも何だよ、人食い金玉って!(^_^;)

とりあえず、本当に、山路氏に「このお芝居やって楽しかった」かどうか訊きたい(笑)。
でも、パン首相(実は後々、ただの弓道部の主将だったコトが判明)は楽しそうだったよ。

ちょっとマジメで「オマエ何様?!」な感想を書くならば。こういう脚本が書けるのなら、まだまだケラさんの才能は大丈夫だな・・・・って思いました。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2011年08月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031