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2011年04月28日18:06

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家内安全・無病息災〜庶民の願い〜

近所の郷土資料館(私の家から、歩いて2分くらいのところにある)で『家内安全・無病息災〜庶民の願い〜』ってのをやってまして、それを見てきました。因みに、この郷土資料館は、入館無料なのだっ。特別展は、常設展の横の、小さいスペースでやってたんだケド、コレが結構面白い!

何の展示か・・・って言うと、所謂『お札』と『お守り』です。今もありますよね。神社仏閣に行くと社務所とかで売ってるやつ。因みに。大きくて、家に貼る様なのが『お札』で、それを小型化して、肌身につけられるようにしたのが『お守り』だそうな。

まず、最初に、その展示とは別ケースに、大きな木箱があった。中には、お札を100枚づつ束にして、更にそれを、10束くらい(つまりは計1000枚だ)にしたモノがあった。どうやら、意図的に、100枚づつにして、それを個別に10束に分けたらしく、何かの呪術に使ったモノらしい。
「ふ〜ん。旧家から、発見されたんだ〜。へぇ〜、貴重なんだ〜。何処の旧家だ・・・・」って良く見たら・・・。母の実家から出てきたモノでした(笑)。母の実家のモノ、わざわざ見に来ちゃったよ・・・(^_^;)。

私の母の実家は、所謂、ベッタベタな旧家です。長屋門(門番が住むところがある門)があるような旧家ね。だから、古いモノがやたらあるんだよ。んで、この資料館に寄贈したモノも多いのでございます。

何に笑ったって、図録があって、読んでみたら、前述の大量のお札は、長屋門の奥から出てきたモノらしいのだが・・・「現在のご当主(私の母の兄ちゃんだ)は、このお札の存在をご存知なく、今回の調査で発見され、初めて見たそうで、これをどのように使ったかは、ご存知ないそうです。」って書かれていた。
うん。そうだろうねっ。だって、現在のご当主、全然歴史に興味ないんだもん。現在のご当主の好きなモノは、酒と車です(笑)。
まぁ、古い家に生まれたからって、歴史好きになるかって言ったら、そんなコトは全然ないものね。

でも。コレがあるってコトは、母の先祖(なのだろうな)は、何某かの願掛けをし、呪術を行ったんだろうね。こんなにお札があるんだもん。何某かを凄く真剣に願ってたんだろうね。

で、中に入ってみる。まず、カラス天狗みたいなのが、キツネっぽいモノの上に乗ってるお札があった。『石老山飯綱権現絵札』だって。あ、このキツネみたいなの、飯綱(いづな)なんだ。つまりは、管キツネ。

『牛玉宝印・災厄除けの護符』。ってのがあって、何か凝った絵文字みたいなのが描かれてるんだケド、コレ、烏や蛇を用いた字体で、『○○寺牛宝印』などと書いてあるらしい。あ、コレ知ってる!請願書になってるんだよね。裏に誓いの文を書くの。「絶対裏切りません。」みたいなコトを書くんだよね。神様が立会人(立会い神?)で約束したから、絶対約束やぶれないってコトらしい。
カラスや、蛇が恰好良いんだよなぁ〜。

三峯神社の『お犬借り』。何だ?お犬借りって・・・って思ったら。コレ又、懐かしい!「コレ知ってる!昔、母の実家の厨(くりや=厨房)に貼ってあったやつだ!アレ・・・でも、コレ、『竈の神様のお札』って聞いてたよ?でも、確かに、絵は犬っぽいな・・・何故に犬なの、コレ?って思ったら・・・。
三峯神社は狼を御眷属として祀り、それを「お犬様」と呼んでいたそうな。で、そのお札を受けることを「お犬借り」とか「御眷属借用」って言うんだそうな。
あ、コレ、借りてたんだ!ワンコ借りてたんだ!(ワンコって言うな!相手、神様だぞ!)
んで、このお札は、盗賊除けや、火除けに効果があると言われてたそうな。
あ!だから、母の実家は、厨にこのお札貼ってたんだ!母方の祖母は「竈の神様で、火事防止」って言ってたケド。
でも、盗賊は分かるケド(犬は、番犬になるから)、火事除けは何で??犬(狼)で火事除け??十二支と方位とかに関係あるのかな?

『箭弓稲荷大明神御影軸』。キツネの上に、弓持った人(神様?)が乗ってる絵。あ、コレ、母の実家に似たような仏像(?)があったよ。キツネの上に人乗ってるやつ。アレ、上に乗ってる人が誰だか分からなかったケド、明神様だったんだ!

『飯縄(いづな)権現』の絵もあって、飯綱(飯縄)権現って、何でも、迦楼羅天(天狗)、だき尼天、歓喜天、宇賀天、弁財天の五相合体したモノらしい。
あぁ、だから、何となく顔が天狗っぽいのか。てか、私が好きな迦楼羅天って、天狗だったのかっ!余談だが、天狗って、美少年しか攫わないんだケド、何でだろう?昔からスゲエ気になってます。「女は眼中になしかっ!」って思うので。

『角大師』って言うお札があったのだが、この角大師ってのが、昔の漫画に出てくる悪魔みてえなんだ(笑)。ちょっと可愛いな・・コレ。

『秋葉三尺坊権現』。何でも、秋葉三尺坊ってのは、修行中に飛行自在の力を身につけ白狐に乗って、秋葉山まで飛来した・・・らしい。んで、後に権現様として祀られたそうな。
自分で飛べるのに、白狐に乗っちゃう辺り、自己顕示欲が強いと思う(笑)。
白狐は好き〜ハート

『金乗院童子経曼荼羅』って書いてあるのかなぁ〜。自分のメモが汚くて読めない(^_^;)。
乾だつ婆王を中心に子供、牛、蛇などの15鬼神が描かれてる。コレ、鬼神なんだなぁ。乾だつ婆王だから、鬼従えてんでしょうかね?

『妙観寺養蚕神御影軸』。鳥鳴菩薩が養蚕の神様なんだってサ。ここにも、母の実家出展のモノがあったが、そう言えば、母の実家は、養蚕やってたんだもんな。お蚕様を飼っておりました。

『正一位粟須稲荷神社絵札』。2匹の向かい合うお狐様のお札。可愛い〜目がハート。コレ、グッズにしてくれないかな?(正一位の神社の神様をグッズにしろ・・と?)右側のお狐様は、口に鍵を咥えています。「花火師は、何れ、稲荷の氏子かな」ですよね。
玉は、左側のお狐様の足元にあります。(前述の川柳。「玉や〜」と、「鍵や〜」ね。花火の時の掛け声。)

又、お蚕様の神様がいらした。『蚕影神社』ってのが、つくば市にあるらしい。稚産霊神、埴山姫命、木花開姫命の三柱が祭神だって。
神社の名前にも蚕って入ってるから、養蚕の神様なんだろうなぁ。

あと、やたら、大黒様のお札があったのだが。『走り大黒天』ってのが面白かった。中禅寺のお札らしいのだが、御札御影の足に針を刺すと、夜逃げ、駆け落ちの男女を封じる・・らしい。「駆け落ちって、御札で封じられるモンなの?」ってまず思った(^_^;)。
しかも、御札を逆さまにして針を刺すか、針を刺したまま1週間そのままにしておく・・と言う呪法(なのだろうな)を使うらしい。何故逆さま?とか、1週間針刺されちゃ、大黒様もたまったもんじゃねえだろうなぁ〜とか、色々思った。

あと、当時は旅行なんて滅多に出来なかったから、お伊勢参りとか、一大イベントだったのだが、それにまつわる品もあった。人にお願いを託したり、ガイドブックみたいなのがあったり。因みに、お伊勢参りって、帰路に奈良→吉野→高野山→大阪→京都→金毘羅宮→善光寺→妙義山と回ったそうだよ。一大観光スポット回るんだねぇ。今もある場所ばかりだケド、当時は、歩くか船が主流だもんなぁ〜。新幹線ないし・・・・。

奈良の岡寺の御札があったのだが・・・。奈良の岡寺!私行ったよ!この間行った!あの、中途半端参拝になっちゃったお寺だぁ・・・。ちゃんと奥宮まで行きたかったなぁ〜・・・。江戸の人も、あのお山登ったのか・・・ってか、おそらく、舗装されてないから、江戸の人、今登るより大変だったろうな・・・・。

あと、『伏見稲荷宇迦御魂社絵札』もあった。京都の伏見稲荷ね。ここも行った!ここも中途半端参拝になっちゃったんだよ・・・。山登れなくて・・・・。
てか、何故、こうも、私が中途半端参拝になっちゃった神社仏閣関連のグッズばかり出てくる!嫌味か?私に対しての嫌味か?(違います。たまたまです)
確か、今も、伏見稲荷は、絵札売ってたと思ったよ。お狐様の絵札。

あと面白かったのは、『寺社の薬』ってのが面白かった。
何でも、昭和20年の初めくらいまでは、寺社やその門前では、独自に調剤した薬を売っていたそうな。神仏の霊験と結びついて、効果がかなり信じられてたみたい。色んな薬のパッケージがあったよ。
まぁ、今は、薬事法の関係で出来ないけれどね(^_^;)。

『六・三除け御守護』も、ちょっと呪術っぽくて面白かったな。六・三って、数え年の年齢を9で割った余りの数で、体の病気の箇所を知る方法だそうな。
何か、簡単な人体図みたいなのが書いてあって、呪術っぽい御守りだった。

御札に御守り。昔から色々あるんだよねぇ。願ったり、信仰したり。時には呪ってみたり。神様や仏様は、その人々の思いを、受け止めるんだね。
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