mixiユーザー(id:809122)

2010年10月29日12:47

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描いてもしかたなくね

これ、絵なんだぜ リアルすぎるだろ・・・

http://hamusoku.com/archives/3685872.html


描いている絵描きが写った写真も絵なんだろうと勘違いしてるところが面白い(わざとだろうけど)。

「写真みたいな絵って描いてもしかたなくね」
とのコメントもあるが、惜しい
「絵って描いてもしかたなくね」
が正解だ。で、
「生きててもしかたなくね」
に行きつけば完璧だ。


制作過程の動画もあったが、それを見ると、この描き手はそれほど上手くなく、何度も描き直しをしているのがわかる。
一方、この動画を見て欲しい。
http://ultrajumpegg.com/#/column/0002/0012/01
我らがラクガキングはいっさいの逡巡も描き損じもなく描いている。上手い。
職人としては圧倒的に寺田の勝ちだ。

だが、タブローとしての魅了はデイブの方が高い。寺田のは出来上がった印刷物(あるいはモニター上の画像)で見るためのものだ。目的のための過不足無い表現で、一般的な絵画鑑賞の「深みを探りだす視線」には対応していない。

つまり「無駄な努力」が作品の潜在的価値を形作るといえる。
池田学の作品がすごいと思えるのも、その辺に理由がある。
CGでコラージュしていけばああいうイメージは、より手軽により緻密に作ることができるが、それじゃあ誰も感嘆しないだろう。


そう考えていくと芸術の価値というのは、痴愚なる努力への畏敬なのかもしれないと思い至る。
それが、どこかで「自分なんか生きててもしかたなくね」と思っている普通の人間に、「こんなバカもいるんだから」と反面の活力を与えたり、生きていることのアリバイ作りに役だっているわけだ。
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