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2010年09月04日17:00

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姜尚中 森達也『戦争の世紀を超えて その場所で語られるべき戦争の記憶がある』

面白かった。

集団に帰属することが正しいことだと信じるのに疑問を持ってしまう俺。集団に帰属することを正しいことだと信じている奴らを気持ち悪いと思ってしまう俺。

戦争について、宗教や民族のことを言っているんだけど、それだけではない、人間社会一般の出来事にも合致することだと思う。

対談なので、前後の会話がわからないと意図が伝わらないかもしれないけれど、いくつか引用する。森達也ばかりになってしまった。

(42〜43ページ)
---- [start] quotation ----
誰の心にも救う異物感情

森 全面的に納得しているわけじゃないんですけれど、集団は常に一定の割合で内部に異物を発生させるという法則がある。(略)

でも普通は、それだけで「殺してしまえ」と短絡はしません。ちょっと線を引きましょうくらいいです。(略)

ところが、そうした異物への排斥感情に経済不況などのさまざまな要因が重なったとき、共同体内部の異物が仮想敵の輪郭を獲得してしまうことがある。(略)
---- [ end ] quotation ----

俺は異物だったのだろうな。いつもある程度自覚している。


(45ページ)
---- [start] quotation ----
森 少数派を異物として排除したいという原始的欲求が人類にはあるのでしょうか。危機管理意識が高揚した時に、文字通りのスケープゴート(いけにえ)にするために。言ってみれば共同体を持続させるための本能的戦略なのかもしれない。ならば永劫に人間は、戦争や虐殺から手を切れないことになる。
---- [ end ] quotation ----

そうだよな。俺は排除されてしまったもんな。

奴らは俺の何に怯えていたの?

やっぱり、反共同体な俺の心ですか?

俺なりに我慢していたんだけどなぁ。

あの魔女の所為で、俺のストレスが爆発してしまったのかなぁ。



(115〜116ページ)
---- [start] quotation ----
森 戦争や虐殺の構造をあえて単純化して言葉にすれば、組織共同体の暴走です。(略)

組織共同体に抵抗できるのは、当然ながら個です。でも結局のところ、個は組織の中で徹底的に収奪される。(略)
---- [ end ] quotation ----

俺は組織に殺された個です。


(126ページ)
---- [start] quotation ----
オウムに潜む究極の善意

森 (前略)

こうして刺激された危機管理意識は、結束や連帯を喚起します。つまり集団化です。当然ながら同質化も強要される。足並みを揃えない異物は、自己責任とかKYなどの語彙を嵌められながら排除の対象となる。
---- [ end ] quotation ----

俺はKYなんでしょ?



二人が語っているように、俺も戦争がなくなって欲しい。俺には俺の夢はない。俺が見られる夢は、人類の夢として世界から戦争がなくなることぐらいだ。具体的に俺が行動できることは、「John Lennonが大好きです」と言うぐらいだ。

http://www.google.co.jp/search?num=100&hl=ja&q=John+Lennon+Imagine


他者を認め、許すこと。何故それが他人はできないのだろうか?

他人は「絶対他者」なんだ。共同体なんて幻想にすぎないのだ。


マーシーの『かしこい僕達』が歌いたいな。
http://www.google.co.jp/search?num=100&hl=ja&q=%E7%9C%9F%E5%B3%B6%E6%98%8C%E5%88%A9+%E3%81%8B%E3%81%97%E3%81%93%E3%81%84%E5%83%95%E9%81%94


Amazon.co.jp: 戦争の世紀を超えて その場所で語られるべき戦争の記憶がある (集英社文庫): 姜 尚 中, 森 達也: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4087465349



いじめ[2010年08月29日]
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1571097863&owner_id=7106525
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