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2010年08月21日10:02

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あらすじ「迷子の金魚の物語り」

あんまり書く事が無いもんで、今日と明日で一本ずつ、先日書いたあらすじ(長篇バージョン)を掲載しておきますね。
あらすじなので、本編の面白さはありませんが、スピード感とカッコ良さに重点を置いて、疾走させました。(笑)

ちなみに、今は、先日5話で一旦閉じた「小さなオバケ」の続きを書いています。※5話までは、先月末の〆切りに間に合いました。
↑ここだけが、日記ですね〜。

あらすじ「迷子の金魚の物語り」


 たちまち溢れた大雨が、庭に置かれた金魚
鉢を、川へ川へと押し流して行きました。

 途方に暮れた金魚が一匹。明らかに場違い
な池で、おどおどびくびく泳いでいます。
 それを見つけたドジョウのニョロが、いつ
ものようにからかいました。ニョロは、下々
の魚で、いつも腹を空かした、のんきな若い
ドジョウですが、正直だけが取り柄です。
 金魚のポチョンが、恐る恐る泳ぐワケを話
し始めると、ニョロは面白がりますが、ポチ
ョンが大雨で妹のピチョンとはぐれたと聞く
と、急に心を痛めるのでした。そして、皆で
手分けして探すよう、ニョロは、ザリガニの
同心・ガニジ親分を呼びに泳ぎます。
 と、そこへ現れたのは、この辺りの池や川
を治める、白い大鯉の殿さまの行列でした。
 ポチョンは、危うく殿さまに飲み込まれそ
うになりますが、ワケを話すと、涙もろい殿
さまとその一行が、大いにもらい泣き。  
 さらに、ガニジを連れて戻ったニョロは、
成りゆきから、親分と共に迷子の金魚を探す、
理不尽な約束をさせられてしまうのでした。
 一方、妹金魚のピチョンは、ずいぶん離れ
た知らない池で、それでも一匹元気に、姉の
ポチョンを探して泳いでいます。
 そして、疑う事を知らないピチョンは、小
賢しい赤腹イモリ夫婦の言葉に騙されて、辺
り一帯を縄張りにしている、凶暴な大なまず
のバズーへの、貢ぎ物として差し出されよう
とされてしまうのでした。
 それを知ったガニジは、バズーとの「大捕
り物」を決意します。ニョロは、もう捜索ど
ころではありません。殿さまのいるお城への
伝言に戻って、ポチョンと再会し、ガニジに
口止めされてはいたのだけれど、事のあらま
しを伝えずにはいられませんでした。
 一方、昼寝から目覚めたピチョンを、思わ
ず泣かせてしまったイモリ夫婦の前に、騒ぎ
を聞きつけたバズーが登場します。びっくり
したのは、イモリ夫婦のモリオとイモコ。
 凶暴なはずのバズーは、実は、可愛い女の
子の魚にはとても優しい、変な魚なのでした。
 そして、ピチョンを泣かせたその理由を問
いただすと、今度は、ポチョンをここに連れ
て来いと、バズーがイモリ夫婦を脅します。
 逃げるように、探しに走リ出した二匹を、
ガニジは見逃しませんでした。イモリ夫婦を
あっけなく捕まえると、水の世の流れは、一
気に「大捕り物」へと加速します。
 この一世一代の「大捕り物」を見物しよう
と、集まってくる他の池や川の魚達で、池は
あふれ返りました。その中に、ポチョンとニ
ョロが混ざっていたのは、言うまでもありま
せん。
 そんな流れを知らないピチョンとバズーは、
隠れ家でつかの間の休息を取ります。せがま
れて、ピチョンが、お得意の歌と踊りを披露
すると、あろう事か、すっかりのぼせたバズ
ーに、思わず求婚されてしまう始末。  
 夜明けを待って、ガニジはバズーの隠れ家
に「大捕り物」を仕掛けました。しかし、総
勢で押し寄せる一行に、バズーはたった一匹
でひるむ事もなく、正々堂々立ち向かってき
ます。つまり、どちらにも言い分があって、
どちらが正しいのかがわかりません。
 ですが、二匹は、事を納めるために、決着
をつける事にしました。そしてついに、ガニ
ジとバズーの、力と力の大勝負が始まります。
 が、意外にも、見事に、思わぬ決着をつけ
たのは、小さな迷子のピチョンでした、とさ。
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