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昨日の釧路は、夕方から台風18号の強風域に入った。
翌日の、阿寒湖に1泊する支度もしていないし、こんな日くらい定時に帰ろうかと思っていたら、「今日一杯行きません?」と年下の地元紙記者に誘われた。
台風だろうが何だろうが、年下の誘いを断っては2度と声掛けてもらえなくなるかも知れない。
「今日は飲むつもりはなかったけど、せっかくの誘いだから、サンマで一杯でいいなら付き合う」と答えた。
それでOKということになり、風で傘など役に立たない状況の中、ずぶ濡れになりながら釧路フィッシャーマンズワーフMOOへ。
いつもお昼に生さんま丼を食べに行く、2階屋台フロアにある居酒屋「喜楽久」へ。
台風の日に飲みに出る人などそう多いはずもなく、閑散としている。
そんなときこそ、手の掛かるものでも作ってもらえる。
おかみさんに聞くと、サンマは5匹あると言う。
それなら、ボトルキープしていた泡盛(久米島の久米仙)を飲みながら、まずは1匹をなめろうにしてもらって、2人で分けていただく。
味噌とサンマの脂が融合して、いきなり泡盛が進んでしまう。
次に、1匹をフライにしてもらって、ぽん酢で食べた。
やっぱりサンマフライはアジフライよりおいしい、ぽん酢ともよく合う。
明日は台風で水揚げなどあるわけもなく、今日のうちに思い残すことのないよう、サンマを食べておかねばと、スイッチが入る。
台風で客が来ないし、そんな状況で何でも頼めるから、次はから揚げだ。
久米仙が空いたので、締めにサンマ1匹でお茶漬けを2つに分けて出してもらった。
締めたつもりが、お茶漬けを食べている途中で久米仙が切れ、麦焼酎を1本入れてしまった。
サンマはあと1匹残っているはずだから、1匹分刺身を頼んでしまった。
これで仕入れたサンマ5匹を食べ尽くしたはずだが、2人で「旨い旨い」と言いながら飲んでいると、頼んだわけではないが、おかみさんがサンマの甘酢あんかけを作って出してくれた。
残りものでもあったのかな?
そうこうするうち、さっきの刺身に捌いた際に削ぎ落とした腹骨の部分1匹分を、骨ごとつなぎの片栗粉とともに擦って、しんじょ風にしたモノをおつゆにしてみた、という醤油仕立ての汁まででてきた。
生姜の香りと骨の味わいがマッチして、絶品のおつゆだ。
勘定のしようがないからカウントはしないが、こいつは旨い。
結局、サンマづくしになった。
外は台風、傘など差せる状況じゃなく、ずぶ濡れになって帰ったが、それでもサンマは旨かった。
何匹食べたのか分からなくなったが、少なくとも2人で5匹は食べたのは間違いないから、1人当たり2.5匹食べたことにして、これで「'09さんま81.5」ということにしよう。
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