村上春樹「エルサレム賞」受賞スピーチ[2009年02月28日]
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ここで推薦して頂いた本を読み終えた。観念的な会話だと感じた。
作家と心理療法家だから時代の変化に対して敏感なのだろうな。けど、時代は本当に変化しているのだろうか?俺が鈍感なのかも知れない。
この対談は1995年11月に行われたとのこと。13年以上も前だ。対談では、阪神淡路大震災やオウム事件、湾岸戦争などについて言及している。
その後、何があったか。
神戸連続児童殺傷事件
9.11米国同時多発テロ
イラク戦争
小泉政権
郵政民営化解散総選挙
秋葉原無差別殺傷事件
そして個人的には、中国北京長期滞在とSARS騒動
「もうどうでもいいや。人生に期待できることはなくなってしまった」
他にはと…;物語と小説の違い?何を言っているのか、俺には分からない。俺には理屈っぽい面があるから、物語を楽しむための感性が弱いのかも知れない。そもそも基本が足りない。夏目漱石の『三四郎』も紫式部の『源氏物語』も読んだことがないし、「泉鏡花?誰それ?」って感じ。俺は小説よりもノンフィクションのほうが好きだしな。けど、やっぱり何か村上春樹作品を読んでみたいと思う。やはり『ねじまき鳥クロニクル』に興味がわいた。当時の最新刊のため、再三触れられていると思われるが、この対談を理解したければ読む必要がありそうだ。
さて、一番面白く興味を惹かれたのは次の個所(146ページ)だ。
---- [start] quotation ----
村上:そこでおうかがいしたいのは、いちおうぼくにしても河合先生にしても、している仕事はひとつの社会的行為の中に入っているのですね。これが入らない人はどうなるんだろうと思うのです。
河合:入らない人は気の毒なのです。たとえば、人殺しによって自分は癒されるんだ、という人がいたとしますね。そうすると、それはものすごく気の毒なんですよ。そういう人に会うのがぼくらの仕事で、何とか社会的に受け容れられる方法であなたの表現はありませんか、というのでいっしょに考えていくのだと思います。「人殺し」の象徴的実現を、社会的に許容された形で行っていくのです。
---- [ end ] quotation ----
こういう話、俺好き。これきっとビール飲みながら会話したんだろうな。
俺も飲みながらこの手の話をするのが好きだ。
# 前書き(村上)で「ビールを飲んだり、(中略)しながら」と書いている。
これだけだと刺激的過ぎて危険あるいは誤解を生むと思ったのだろうか。これに関しては二人とも対談後のコメントを追記している。村上氏のコメントで触れられている『心臓を貫かれて』という物語に興味がわいた。
Amazon.co.jp: 心臓を貫かれて マイケル ギルモア, Mikal Gilmore, 村上 春樹: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4163521208
「心臓を貫かれて」でぐぐる
http://www.google.co.jp/search?q=%E5%BF%83%E8%87%93%E3%82%92%E8%B2%AB%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%A6&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8
これ、読んでみたい。
SARS以来の北京[2007年05月23日]
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=442543128&owner_id=7106525
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