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2026年09月11日05:58

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クルマ0549 個人使用(ARNOLT BENTLEY)

過去3回、本稿でStanley Harold Arnolt(スタンリー・ハロルド・アーノルト)がプロデュースした、ベルトーネ・ボディのイギリス車を見てきました。彼は「動力性能が良く見た目も良い」クルマをアメリカで販売したのですが、個人使用するベントレーにもベルトーネ・ボディを載せています。1台きりです。

https://share.google/XMdUXJ0t6hLh8pNH9

https://share.google/UYtQFogCGr3RLNFSi

ベースになったのは、1953年式のRタイプ・コンチネンタル(シャシー番号B43LSP)。1952〜55年に208台のみ製造され「世界最速の4人乗り高級車」と称された傑作車です。
このクルマの機械系にGiovanni Michelotti(ジョヴァンニ・ミケロッティ)がデザインしたボディを組み合わせたのがアーノルト・ベントレーです。アーノルトMG(本稿0547)のセダンを大型化して観音開きの4ドアを付けたようです。

https://share.google/7AR2857ZydbvDhLhR

このクルマの出来映えは満足いくものだったのでしょう、ベルトーネはアーノルトに引き渡す前にパリ(1953年10月1〜11日)とロンドン(1953年1月21〜31日)のモーターショーで展示しています。

https://share.google/0APdaeF4g9IEhv9wB

ベースのRタイプ・コンチネンタルは、ダブル・ウイッシュボーン+コイルスプリングによる独立懸架のフロントサスペンション、リーフスプリングでバンジョー・アクスルを支えるリジッドのリヤサスペンションを持つ、ホイールベース3048mmの大きなクルマです。コーチビルダーが架装したボディによって様々ですが、全長5m以上・全幅1.8m以上・全高1.6m以上の堂々たる車体でした。
搭載されたエンジンは水冷直列6気筒IOE(吸気OHV・排気SV)4566ccでしたが、アーノルト・ベントレーには圧縮比が6.75から7.25に高められた高性能ユニットが搭載されました(158馬力)。
https://classicsworld.co.uk/wp-content/uploads/sites/6/Bentley-R-Type-Continental-11.jpg

エンジン出力はGM(General Motors)製の4速オートマティック・ギヤボックスを介し てリヤに伝えられ、193km/hの最高速度を誇りました。
しかし、これは冬場だけ達成できたようです。というのは、デザイン重視で幅が狭くされていたラジエター・グリルのために、夏場はオーバーヒートが頻発したからです。

https://share.google/0xkqK5BpkxyyTaLUr

この持病のためにガレージで惰眠を貪ることが多かったアーノルト・ベントレーでしたが、パッセンジャーのための装備には凝っていました。
ドライバーズ・カー(運転手が操縦することを楽しむクルマ)でアーノルトは運転席に座るのが常でしたが、後後部座にはしばしば客人を乗せました。心遣いとして前席の後ろに木製のグラス・キャビネットがしつらえてあり、銀製のデキャンタとクリスタルのグラスか3つ収められていました。
また、アーノルト夫人が座る前席右側には香水と化粧品を収納するコンパートメントが組み込まれていたそうです。

アーノルト・ベントレーは長らくアーノルト自身の手元にありましたが、彼が1963年12月26日に没した後は転売が繰り返されました。新車時はゴールドでしたが、黒く塗られていた時期もありました。

https://share.google/JmZaRTEBd619XvFnC

2007年にアメリカ・テキサス州のオークションに出品された際には、塗色はゴールドに戻されていました。

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