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2026年05月18日10:04

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自分とは何者か

草場一壽 (Kazuhisa Kusaba OFFICIAL)

自分とは何者か

「地球は母親です。なぜなら私たちはその『子宮』から、この世界へと産み落とされた生命だからです」。
セドナで出会った、ホピの長老、トーチさんの言葉です。

ホピ族の神話に面白いものがあります。
世界の最初、生き物がどうやってあらわれたかにまつわるものです。
造物主である太陽がまず地下の一番深い洞窟に虫たちをつくりました。
ところが、虫たちは生の意味を理解しないので太陽は悲しくなり、ひとつ上の世界に導くことにしました。
その旅は厳しいものでしたが、途上で虫の一部は動物に変わりました。

 それでもまだ生の意味を理解しようとしないので、さらに上の、明るい世界に呼び寄せることにしました。
その旅は前よりもっと困難でしたが、その途上で動物の一部が人間に変わりました。
人間は大地の体内からうごめくように出現し、過酷な旅の中で虫や動物に変化しながら発生したというものです。

今回、そんなふうに知られている物語についてもお話をうかがうことができました。
「ホピの伝承において、私たちが今、足を踏み締めているこの現世は「第4の世界」と呼ばれています。かつて人類は、地球の内部にある温かく暗い「子宮」のような場所で育まれ、そこから光差す現在の世界へと「出現(エマージェンス)」しました」。
「この根源的な誕生の記憶があるからこそ、ホピにとって地球は単なる物質的な惑星ではなく、文字通り全人類に命を授け、今この瞬間も養い続けている真の「母親(マザーアース)」そのものなのです」。

伝承によると、人類は地球の内部にある聖なる空洞からこの地上へと現れました。
その出現の地は、生命を宿す「子宮」の出口であり、母なる地球と人類を分かちがたく繋ぐ「宇宙のへそ」でもあります。
この「出現(エマージェンス)」という概念は、人間が地球を「利用する対象」としてではなく、自らの「源(ソース)」として敬うべき理由を力強く提示していますね。
人間は、時代とともに進化するという「思い込み」があります。
しかし、人の一生も「還暦」に象徴されるように、ぐるりと環を描くように生き、その繰り返しをみんなで繰り返しています。

「ホピとは単なる部族の名称を超えた、「生き方」そのものを指す言葉です。『それは「平和な人々(The Peaceful People)」、あるいは「調和の道を歩む者」という意味を持っています。
私たちは、自分たちがこの世界でどう振る舞い、いかに大地と共に穏やかに呼吸するかを、この名前を通じて常に自分自身に問い続けているのです」。

私たちに求められているのは、財産や肩書や学歴や地位や性別や・・・ではなく、このような視点での「自分とは何者か」ではないでしょうか。
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