山口周、深井龍之介著『人文知は武器になる』を読んだ。
人文知というと文学とか歴史とか社会学、はたまた神学などの宗教学まで幅広くある。ただ、共通したイメージとしてあるのは、それじゃ食えない、というか生産性がない、というあたりかな。
実際、大学から文系をなくせ、という話題もちょっと前にあったっけ。
文系理系というくくりをなくすのには賛成するが、文系をなくせ、というのは乱暴な話だと思ったものだ。
くわしい議論は、覚えていないけど。
ただ、そういう傾向はナポレオン時代のフランスでもあったとか。
実学以外、学ぶ価値はない、ってね。
本書で出てくる人文知とは、哲学とかいろいろあるけど、歴史の話題が多かったかな。著者の一人、深井氏はCOTENという会社を作って、古典についてのコンテンツをつくっているのだとか。
幅広く論じられていて、共感する内容だったし、楽しく読めた。
著者のひとり、山口氏がいうように、人文科学が人を動かすOSという考え方にはなるほどと思う。俺自身、今までそう思っていた、というくらいに。
仕事にかぎらず、日常場面において人とかかわっていて、しっくり行動があう人もいれば、ちょっと理解に苦しむ人というのはいるものだ。濃淡はあれこれあるにしてもね。
そういうとき、きっとこの人とはOSがちがうんだろう、と思うんだよね。
表に出てこない、でもその人を駆動させるエンジンの形式がちがうんだろう、って。
そのエンジンにあたるのが、その人の経験してきた環境であったり、物の考え方であったりするわけで、つきつめていくと歴史や宗教にいきつくんだろうな、と。
うまくいえないけどモヤモヤする、という場面はよくあるもの。そのモヤモヤを少しでもほぐしてくれるものが人文知にあるんじゃないか、そう思うんだよね。
なんかいろいろ考える本だった。
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