人間の血液循環を知らないとこの疾患の深刻さが理解できない。
空気を吸った肺で血液を酸素化
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血液は「左」心房へ
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全身に血液を送るポンプである「左」心室から全身へ
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全身から戻った血液は「右」心房へ
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肺に血液を送り込むポンプである「右」心室から肺へ
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(最初に戻る)
心室は2つあってそれぞれ役割が違う。
心臓の中が「よっつの部屋」に分かれている状態で、
右心房から右心室、左心房と左心室は弁でつながっている。
単心室は、右心室と左心室の間の壁がない状態。
何が起きるかと言えば、
全身から戻ってきた血液が酸素化されないまま全身にも回ってしまう。
肺から戻ってきた血液が全身から戻ってきた血液と混ざってしまう。
つまり「体に運ばれる酸素の量が足りなくなる」状態。
外見では、唇が紫色になる「チアノーゼ」が観察される。
単心室症の手術は2段階。
まず「グレン手術」。
「右」心房には「上半身から戻った血液」が流入する「上大静脈」と
「下半身から戻った血液」が流入する「下大静脈」の2ルートがあるが、
この「上大静脈」を「右」心房から切り離す。
そして本来なら「右」心室から肺への血液ルートである血管にくっつける。
「上」「下」2本の大静脈からの血液量を「半分」に減らして
ひとつしかない心室の心筋負担を軽くする。
そして「フォンタン手術」。
「下大静脈」も「右」心房から切り離して上にも書いた肺への血管につなぐ。
つまり、全身から戻ってきた血液は心臓を通らないまま肺に流れ、
心臓に戻る血液は「肺」で酸素化された血液だけとなり、
ひとつしかない心室で全身に送る。
酸素化された血液のみが全身に流れるので、チアノーゼは起きない。
グレン手術はおおよそ生後3か月を過ぎてから、
フォンタン手術はグレン手術のあとの経過、全身の成長を見て行う。
この記事へのコメントに「手術前は低酸素脳症じゃなかった」から
手術した医者が悪い、みたいに書いてあるものがあったが、
もし手術をしなくても、低酸素脳症になっていた可能性がある。
全身に回る血液中の酸素量が少ないのだから、
成長して酸素所要量が増えれば、全身が酸素不足となる。
手術決断は厳しい選択肢で、親御さんも「成功する」ことに賭けたのだろう。
ちなみに、単心室症には他にも心臓奇形が合併することが多い。
この赤ちゃんにも大動脈などに異常あったと書かれている。
合併症の種類、数によって赤ちゃんの状態や生存率はかなり大きく変化する。
フォンタン手術まで成功すれば、生命予後はかなりよいが、
単心室をもって生まれた赤ちゃんが、みんな「運がいい」わけではない。
「生きていてくれて良かった」妊娠20週で告げられた疾患と術後の“低酸素脳症” 324日間の入院を経た赤ちゃんの1年
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=8610506
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