早川 千晶
訃報。
私の呼びかけに応えてドクダミをケニアに運んでくださった皆様、日本で私にドクダミを渡してくださった方々、本当にありがとうございました。
その私の友人が亡くなったとの知らせを昨日受けました。
子宮がんで苦しみ、貧困で医療費が払えず抗がん剤も手術もあきらめていた友人が、私が渡したドクダミ茶が良く効くと言ってまだ台所にも立てるようになったと喜んでいました。
そんな私の投稿を読んで、ケニアにドクダミを持ってきてくださった方々がいました。
心を寄せてくださったことを家族も本人もとても喜んでいました。
今回もケニアに持って帰るために1kgの薬草を受け取って用意していました。
間に合わずに残念です。
私はあと1週間でケニアに帰ります。
日本滞在の最後の日まで各地で講演を行います。
あと少しの日程ですが、各地で多くの皆様と出会い、心を通わせることができる機会を楽しみにしています。
★ポレポレキャラバンのツアー中に感じたこと、ハッとさせられたこと、いろいろとあるのですが、その中の一つのエピソードを書きます。
先日、軽井沢でポレポレキャラバンを行いました。
その企画をしてくださったのは、最初は今年2月にオンラインで私のお話を聞いてくれたことから出会ったルイちゃんです。
その講演を聞いていろいろ感じてくれたルイちゃんは、私にメッセージをくれました。
そしてお友達になって、私からは、軽井沢でポレポレキャラバンのイベントを企画してくれませんか?とお願いをしました。
そしたらルイちゃんは、企画する以上はまずは自分が知らなきゃいけないと思うと、なんとケニアに来てくれました。
マサイの伝統文化体験スタディツアーと、キベラスラムのスタディツアーに参加して、楽しい時間を共にしました。
今回の軽井沢のライブの準備をしているときに、私がルイちゃんに、「ケニアに来てそのあとどう?何か暮らしの中で変わったこととかある?」と何気に聞きました。
そしたらルイちゃんが、ちょっと考えてから、いろいろと話してくれました。
それを聞きながら、私は準備しながら思わず涙がこぼれてしまいました。
ルイちゃんが言ったことはいろいろあって、その全部は書ききれないけど、その中で私が一番嬉しかったことは、ケニアで迎えてくれた人々の暮らしについて思いをはせるエピソードがいろいろとあったことです。
ルイちゃんがケニアの旅のあとで日本に帰ってきてから、すごく寒い日があって水道が凍結して、断水したことがあったそうです。
2日間だか3日間だか断水が続いたのだけど、そのようにたった数日でもとても大変だったと、これが毎日毎日の自宅に水道のないキベラの人たちの暮らしがいかに大変かが身に染みた、とルイちゃんは言いました。
ルイちゃんは、日本での暮らしがいかに恵まれたものだったかをケニアに来てよく知ったと言いました。
そんなふうに想いを馳せてくれることが私はとても嬉しかったのです。
キベラスラムの私の友人たちは、自分たちの家に水道がないとか、十分な医療を受けるお金がないとか、日々の食事に事欠く暮らしであるとか、そういうことを一言も文句言うことはありません。
そして、私はキベラの仲間たち、リリアンやオギラ先生やダン先生や、マゴソOBOGたちを日本に連れてきて、一緒に日本ツアーを回ったことが何度もありますが、そんなときに、ケニア(キベラ)の自分たちの暮らしと日本の暮らしを比較してうらやましがったり嫉妬したりすることは一度もありませんでした。
それよりも、彼らが何よりも喜んでくれたことは、日本の皆さんに出会い、お友達になれたことです。
キベラスラムを訪ねてくれる人々を、私はいつもキベラスラムのスタディツアーの中で家庭訪問に連れて行きます。
これは、暮らしの事情を見てもらいたいだけではなく、そこで生きる人々の日常や、その中の想いに触れてもらいたいからです。
だから、とても時間をかけて話を聞き、通訳をして、質問をしあったり会話を橋渡ししたりしています。
そんな際に、私が家庭訪問にお客さんを連れて行く家の人々、例えばママシャロンや、ショショ―や、オギラ先生やダン先生のご家族は、いつもとても歓迎して私たちを迎えてくれて、家に来てくれたことを喜んでくれて、家の中のすべてを見せてくれて、話を聞かせてくれます。
そんなときに、自分たちの暮らしや人生を卑下するようなことは一言も言いません。
むしろ、自分たちの人生に誇りを持ち、家族への愛を語り、夢を語り、私たちへの励ましをくれます。
日本から来る私のお客さんのことを大切にしてくれます。
そして、友達になれたことをただひたすら喜んでくれる。
また来て欲しいと言ってくれます。
私の日本の友人たちに何かあれば心配してくれて、悲しんでくれて、祈ってくれます。
なんて心優しく、温かい人々だろうかと、つくづく思います。
人間の世界は本当に不公平で、どうしてこのような貧困がこの世に存在するのか、どうしてこのような不公平が存在するのかと、ただその想いだけが私がこの活動を続けていく原動力になっています。
この多くの貧困に苦しむ人々の人生が報われてほしい、どんな人間も同等の権利を得て、命の尊厳を持って生きられる世の中であってほしいと、心から願います。
十分な医療を受けられずに早くこの世を去らなければならなかった友も、精一杯生きた良き命でした。
痛みに耐え、家族を思いやり、最期の時まで生きるための努力を続けました。
その命を褒めたたえて、命ある私たちは命ある限り、精一杯生きることを誓い合いたいと思います。
世界の格差や貧困の現状を目の前にして、足をすくませるのではなく、同じ人間としてそのリアルな状況をまっすぐに見つめ、知り、受け止めたいと思います。
そのようなどうしようもない状況の中でも生きる希望を失くさずに、ありとあらゆる努力や助け合いをして人間らしく生きる人々のことをリスペクトし、その姿をありのままに伝え続けたいと思います。
そして、この世界がもっともっと良い世界になるために、出来ることをしよう。し続けよう。
皆様からの長年の友情に心から感謝申し上げます。
精一杯生きた友の冥福を心から祈りたいと思います。
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