米債務上限問題に警戒感 2カ月物利回りが上昇
2021年9月1日 11:01
米国債市場で債務不履行(デフォルト)を警戒する動きがみられるようになってきた。政府の借金に制限を設ける債務上限が8月に復活し、10〜11月にも米政府の資金が枯渇する可能性がある。国債償還や利払いに問題が生じかねないリスクに市場が身構えている。
米2カ月物国債利回りは8月30日に0.061%を付けた。8月中旬には0.04%台での推移だったが、徐々に水準を切り上げてきた。一方で1カ月物国債は0.04%前後で推移し、1カ月物と2カ月物の国債利回りの差が8月下旬以降に急激に拡大している。
背景にあるのが米国債のデフォルトへの警戒感だ。2019年に決まった米連邦債務の上限規定の適用停止は2年を経て7月末に解除された。すでに残高は28兆5000億ドルの上限に迫っており、米財務省は一部の公的年金基金への資金拠出を制限するなどの特例措置を講じ、手元資金をやり繰りしている。
米議会予算局(CBO)は10〜11月にも手元資金が尽き、米国債が債務不履行に陥るリスクについて警告している。短期国債は長期国債よりも借り換えの頻度が高いため、手元資金の枯渇の影響を受けやすい。10月下旬に償還を迎える2カ月物は、9月下旬の1カ月物に比べ問題が生じやすいとの見方から利回りが上昇している。
問題を解消するには議会で上限の引き上げを決めたり、適用を再び停止したりする選択肢があるが、上院では民主党・共和党の議席数は拮抗している。民主党は債務上限問題については法案を単独で可決できる「財政調整措置」に向けた手続きの対象に含めていない一方、共和党は協力しない方針を示しており、市場の警戒につながっている。
同様の危機は過去にも訪れた。最も大きい影響を及ぼしたのは2011年だ。債務上限の引き上げに関する法案が成立したものの、財政健全化に向けた取り組みが不十分として米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P、現S&Pグローバル)が米国債の長期格付けを「トリプルA」から「ダブルAプラス」に初めて引き下げる事態が生じた。
ただ、この際にも米国債の利回りはむしろ低下(価格は上昇)した。格下げ発表前に2.4%だった米10年債利回りは同年9月末には1.9%まで低下。金融市場が動揺するなか、格下げされたとしても世界で最も安全な資産の一つである米国債を買う動きがかえって強まった。
足元でも市場では大きな問題に発展するとの見方は多くはない。13年や15年、17年に同様に債務上限問題が意識された時も、結局は政治的決着でデフォルトは回避されたためだ。米モルガン・スタンレーは「利回りが(これ以上)上昇すれば、今は米連邦準備理事会(FRB)が吸収している大量の待機資金が米国債に向かい上昇を抑える」と指摘する。
ただ短期国債に小幅な売りが出ているのは事実だ。米与野党の攻防も激化するなかで、市場は米国債デフォルトの可能性という一抹の不安を拭い切れていない。新型コロナウイルス対応で膨らんだ米国の債務を巡る市場の動揺が強まる可能性もありそうだ。
(佐伯遼)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB254Z70V20C21A8000000/
米軍が急に撤退したのは、米債務上限問題で、10〜11月にも米政府の資金が枯渇する可能性が出てきたからです。
債務上限を定める法律の2年間適用停止に、共和党上院議員全員が署名拒否宣言した時点で、大統領が誰であろうと、アフガン撤退は必然となりました。
軍事費が大幅削減となったので、今度は福祉予算が大幅に削減される番です。
貧困層を支持基盤にしている民主党は、中間選挙で大敗北になりそうだねw
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