だぶつく食肉在庫 冷蔵倉庫、コロナで再び満杯に
2020/8/7 13:00
畜産物などを冷蔵・冷凍保存する倉庫が、荷物量が高水準だった昨年を上回り満杯となっている。貿易協定の発効で食肉輸入が増えたところに新型コロナウイルス感染拡大で外食需要が蒸発、多くの食肉が行き場を失った。東京五輪の訪日客や観光需要の増加も見込んで調達を増やした当てが外れた。コロナ禍が続くなか、荷余り感解消には時間がかかりそうだ。
「全く商品が倉庫から出て行かない」と商社の担当者は嘆く。緊急事態宣言が発令された4月以降、外食向けの販売が大幅に減った。食肉を輸入しても「倉庫が満杯で入らない。湾岸で一時保管しているが、余計な保管料が発生してしまう」。
日本冷蔵倉庫協会(東京・中央)がまとめた主要12都市の冷凍・冷蔵倉庫の6月末の在庫量は215万トン。前年同期と比べて4%増えた。特に大消費地である東京の増え方が顕著だ。
通路などを含む倉庫の容積全体に占める貨物の割合を示す「在庫率」は東京が42.2%と同2.7ポイント上がった。同協会の担当者は「在庫率が30%を超えると倉庫内の作業がきつくなる。42%という数字は明らかに異常」と驚きを隠さない。
実は冷凍・冷蔵倉庫は昨年末にもほぼ満杯になった。環太平洋経済連携協定(TPP)や日欧経済連携協定(EPA)などが相次ぎ発効し、食肉やチーズの輸入が増え、11月の東京の在庫率は41.4%に達した。
今回はそこに外食店の需要蒸発が重なった。売り先がなくなっても既に契約した食肉は次々と日本に入ってくる。冷凍の輸入食肉は契約から日本到着まで約4〜5カ月かかるため、新型コロナ拡大前に契約した分を今更止めることはできない。
1〜6月の牛、豚、鶏を合わせた食肉輸入量は前年同期比1.6%増の104万トン。統計の残る1988年以降の最高を更新した。特に牛肉が4.7%増。輸入量が最も多いオーストラリアからの調達は減ったが、米国やカナダからの輸入が増えた。
東京五輪に伴う需要増を見越して増やした側面もある。輸入業者は「これまで五輪めがけて在庫を増やし、準備してきたが」とため息をつく。
倉庫が満杯でも買い付けを大幅に抑えることは難しい。商社の牛肉担当者は「海外の食肉工場が新型コロナで止まるリスクもある。調達を絞りすぎるのは不安」と明かす。別の輸入業者は「現地の仕入れ価格が下がっても在庫が多いせいで買えない場面が出てきそう」と機会損失を懸念する。
足元では飲食店の閉店・廃業も相次ぐ。コロナ禍が終息しても以前の水準まで消費が戻らない可能性もある。ポストコロナの適正な在庫水準はどれくらいか。見極めには時間がかかりそうだ。(嶋田航斗)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62354110W0A800C2QM8000/
中共肺炎と五輪延期で、国内需要が蒸発したお陰で、輸入する食品が在庫になっています。
>ポストコロナの適正な在庫水準はどれくらいか。見極めには時間がかかりそうだ。
追加で輸入するのは、しばらくなさそうなので、円高が続くみたいです^^;
ログインしてコメントを確認・投稿する