今夜のクラシック音楽館はN響2070回定期公演で、
前回に引き続きマエストロ・ファビオ・ルイージ指揮。
2026/2027シーズン初回のB定期にルイージさんが
選んだのは指揮者オケ互いに得意とするドイツ・ロマン派
プログラム。最初にウェーバーの歌劇「オベロン」の
序曲を持ってきたのはウェーバーがロマン派の扉を開いた、
と云う認識からか。歌劇の序曲は全体を俯瞰して予告する
役割があるから複数の曲をドッキングして最後に作曲
する事が一般的である。であるから、ややこしいのであるが、
ルイージさんは楽譜も立てずに指揮していた。
ドイツ3Bの一人ブラームスのヴァイオリン協奏曲。
ブラームスは交響曲を中々完成させなかった事で有名であるが、
ヴァイオリン協奏曲の方が後年で2つのきっかけで
完成に至った。ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番
に出会い、触発された事。実際、両曲の調は関係がある。
名ヴァイオリニスト、ヨアヒムと出会った事。作曲に
当たり助言し、初演はブラームス指揮ヨアヒムのソロで、
行われている。
実はブラームス自身はカデンツァを作曲していない。
現在ヨアヒムのカデンツァを用いる事が一般的である。
しかし今回のソリスト、ハーデリヒさんは自作を持ち込んだ。
本曲ニ長調で書かれている。しかしヴァイオリンソロが
入る手前でニ短調に転調する。劇的。どうもブラームスは
明るい曲を作曲する事が苦手であった。渋い。しかし
温もりのある。
第2楽章ヴァイオリン協奏曲なのにオーボエの長尺ソロがある。
𠮷村さんの演奏。
第3楽章はハンガリー舞曲。3つ程、背景がある。
前述のブルッフとの関係。ヨアヒムがハンガリー系であった。そして編曲作品であるが、ハンガリー舞曲集
を残している。これはヴァイオリン奏者レメーニと
若い頃に共演して知識を得て、自作のあちこちに入れている。実は終わりかけの箇所で一瞬、暗くなるが、
無理矢理吹っ切る様にニ長調で終わる。
アンコールに本来はピアノ曲集「子供の情景」の1曲
であるトロイメライをハーデリヒ自身が編曲したものを。
「子供の情景」はシューマンの代表作であるから、
ブラームスの師匠である事、後続のプログラムからも
整合性はある。
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