「死んだほうがいいと言われた男」が殺された、ところから始まる。
この映画ももしかすると「見ない方がよかった映画」かもしれない。
もしくは「知らなかったほうがよかった映画」かも。
明らかな問題作。他に言いようがない。
ただし。
自分はそう思ってないです、ええ。
見ない方がよかったとも、問題作とも思ってません。
だって現実だから。
現実にこういうことはあるし、こういう人たちはいるし。
つい最近も、でかいバギーに20歳超えた娘さんを乗せて来たお母さんいるし。
あ、実は自分、二分脊椎あるんですよ。
本当に少しなんですけどね。
触ると背骨の変形がわかる程度で、そのくらいで済んでよかったね、ですが。
だから現実ですし、ひとごとじゃありません。
もちろん、今実際にそういうお子さんたちを育ててる親御さんにとっては、
現実も現実、常に目の前に突き付けられている現実ですがね。
この作品を映画化しようと思った人は本当にすごい、しかも映画化しちゃうし。
いわゆる演技上手の役者さんばかり集めたのは、
いい加減な演技ではこの物語が薄っぺらい嘘っぽいものになってしまうのを
ちゃんとわかっていたからでしょうね。
出演しているお子さんたち、そのお子さんたちの出演を承諾した親御さんたち。
ご苦労様です。
こういう現実に目を背けたり、
たとえ見かけても背を向けたり、
場合によってはののしりさげすんだりする方々も多いと思いますが、
そりゃただの「現実逃避」ですから。
本当のことを真正面から見る勇気がないだけです。
世の中ってのは、そういうもんですよ。
もしかして必要かな、と思ってハンカチだのティッシュだの
たくさん用意してたんですが、涙の一粒も鼻水の一筋も出ませんでした。
あまりに厳しい現実の前じゃ、泣くことなんかできないですね。
弟が急な悪性疾患で死んだとき、震災の津波で水没した街を見たとき、
同じ気持ちになったのを覚えてますが、そんなの全然たいしたことじゃない、
と思いなおしました。
死も災害も、年月がたてば風化します。少なくても表面上は。
目の前で今も生きているお子さんはそういうわけにはいきません。
その時々でできることを一生懸命やって、また1日を過ごす、のを
繰り返すだけ、それだけです。
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