松本倫子さんは、2000年に統合失調症を発病し、2010年にstudio COOCAに入所し、そこで、日課として、絵を描き始めた。とはいっても、松本さんの絵は、生きる証の叫びとでもいうべき、いわゆるアウトサイダー・アートからは遠く、観る者も楽しくなる、愛らしい猫の絵である。
そんな松本さんの個展「松本倫子 ニューヨークに銭湯」が、10月27日まで、みなとみらい線・日本大通り駅下車スグの、シルク・センター1階にあるBankART SILKで、開催されている。
松本さんの描く猫は、すべて愛猫の「ほっぺ」で、1匹であれ、2匹であれ、7匹であれ、13匹、22匹・・と増えても、描かれているのは、すべて、ぽっぺの様々な肢体である。遠目には、複雑な文様のように見えても、近くで観れば、それはすべて、ぽっぺが複雑に絡み合った姿なのである。その、実に、カラフルな色使いと、猫の姿のみを、キャンバスから切りとって、壁面に貼りつけた展示のユニークさ、そして、ほっぺはキャンバスだけでなく、ふすま絵や、様々なオブジェにもなって、文字通り、会場一杯に、所狭しと、展示されている。
ああ、すごいなぁ・・と、圧倒されたが、いわゆるアウトサイダーアートに特有の、妄執や、鬼気迫るものは、そこにはみじんもなく、ただただ、愛らしいだけ。タイトルの「ニューヨークに銭湯」は、ニューヨークに猫の銭湯をつくりたいという、松本さんの夢の、いわば設計図である。本当に、実現出来れば、さぞや、楽しいでしょうね、松本さん。
入場は無料。図録は、200円で販売していますが、いわないと、受付の人が、出してくれません。ちなみに、展示作品の大半は、購入可能ですが、壁に貼られたリストを見ると、ウン十万もするので、やや、高いです。小さなオブジェ等なら、数万で買えます。
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