これに関しては、少し事情は違うものと思う。
前原氏が想定内と言ったのならば、事実、裏表なく想定内だったのだろう。
というのも、そもそも、民進党は、政策不一致や個利個略が絡んで、内紛状態にあったと思われるからである。
少し前を思い出せば、蓮舫氏の二重国籍問題を再燃させたのは、誰かは分からないが、民進党内部の人間だったようである。これは報道で「党内からも」という表現があったことからも明らかで、政策で「党内からも」異論があるのならいざしらず、党首としての資格を問うような「党内からの」異論があるのはかなり異常な状態である。
普通の組織で考えれば分かるが、「部長も変わったし、これからまとまって会社(日本)のためにこの部署(民進党)を盛り上げましょう」という時に、部署の中から「え?部長さん、あんた転職組だよね」とイチャモンを言い出す人がいるだろうか。いるはずがない。いたとしたら、その部署はかなり異常な部署で、これから先やっていけるかはかなり危ぶまれることだろうと思う。
そのような状況の中で、社長(首相)が「部署の人事を一から全部やり直しま〜す♡」と唐突に言い出した時、賢明な部長であったら、「うちの部署はまとまりがない。この際は部署を一度解散してしまおう」と思うのではないか。
そこで、部長はそれが会社(日本)にとって一番いいと思ったものの、念のために課長クラスを全員呼び出して(党の役員会議を開いて)議決を取ったところ、皆が、「部長の意見に賛成です」と言った。それでそれ(解党)を実行に移した。
この部長のどこに非があると言えようか。
しかし、ここで課長クラスの過半数が、「この部署・このメンバーでがんばりましょう」と言っていたのなら、話は別である。しかし、全会一致だったのだ。何が裏切りで、何が裏表なのか?全然意味が分からない。
裏切りと思われる要素があるとすれば、その部署に愛着のある人が、「あ〜あの部署で頑張りたかったのに」と怨む程度の話であろう。しかし、これは感情論であって、言わば逆恨みですらあり得る。
易経にも「ちる時は集まる事あり、つねの思う所に非ず」、訳すと、「(悪いものの)群れが解散する時は、(善いものが)集まるということがある。凡人の思いつくことではない」とある。
多くの人がこの解党劇を見て批判するのも、易経に書かれた通りということで間違いないだろう。
吉と出るか凶と出るかは分からないけれど、基本の構図は、自民・希望の保守分裂となったわけだし、自民党は心中ヒヤヒヤしているものと思う。
安倍氏の口八丁にはさすがに呆れるが、鳩山首相や東日本大震災といった悪いイメージの多い「民主党」には投票したくないという人は多いだろうし、「無所属」になら投票するという人も多いだろう。事実、県知事選などの地方選挙では、皆「無所属」で出るというのが慣例になっている事実もある。蓋を開けるまでは分からない部分もあるが、候補者をうまく立てることができれば、自民党(唐突な人事異動をする社長派)にとってはかなりの打撃になるものと思う。
さらに言えば、上に述べたような「民主党」への悪いイメージは、「民進党、希望の党に合流」という衝撃的なテロップとともに、希望の党になすりつけられた。ここで、希望の党に合流しなかった元民進党議員、ーー恐らくこの議員たちが本当に会社(日本)のことを親身に思っているのであろうーーは、悪いイメージを払拭して一から出直しできるのだ。
会社のための部署再編・メンバーの厳選は、社長派に打撃を与えた後に、ゆっくりやればいいのだ。あるいは、社長派に打撃を加えることができなくても、次の人事やり直しまでに、部署を立て直していけばいいだけだ。季節が自分の望みとは別に動いていくように、何事も変わる時にしか変わらない。
想定内の最善の手であったと思っているのは私だけだろうか?
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