保阪正康『新編 後藤田正晴 異色官僚政治家の軌跡』を読み中。
俺自身は、後藤田正晴氏が現役の官房長官だったときをあまり記憶していない。
中曽根康弘が総理だった時代は、なんとなく記憶しているんだけどね。
たぶん俺が総理大臣として意識したのは、中曽根康弘あたりからだ。
大平正芳は、なんとなく早くに亡くなったとかいう話をどこかで聞いていた気がする。
田中角栄や佐藤栄作あたりが総理だった時代というのは、まったく政治というものを意識していなかったと思う。
だから、ぎりぎり自分が意識する以前の日本史の人、といえるかもしれない。
とはいえ、日本の近現代史や保阪氏の本を読むようになって、ちょくちょく後藤田正晴の名前は出ていたような気はする。
文藝春秋の先月号あたりから、保阪氏の連載で後藤田正晴の話が描かれるようになって、あらためて興味を持った次第。
戦前生まれで、後藤田氏自身は終戦時、すでに官僚として仕事していたんだね。
そうした歴史的背景を踏まえつつ、子ども時代から青春時代、猛勉強して官僚になったというところや、戦争中のいろいろなエピソードを興味深く読んだ。
こういう日本の近現代史を面白く読むというのは、それだけ俺が歳をとったということかなぁ、なんて考えて、そればかりではないと思い返した。
官僚になり、内務省や陸軍、警察内部などのエピソードが積み重なる中で、それは組織やそこで生きる人たちとの軋轢を乗り越えていくさまが描かれる。
人情としては理解できても、組織としての行動は正反対にしなければならないことがある。
国という大きな権力機構を動かす側にいれば、その軋みの大きさというのは、とてつもなく大きなものだろう。
そのあたりの難しさというのがね、別に官僚機構にいるわけじゃなくとも、組織で仕事する人間としては、妙に身につまされるところがある気がするんだなぁ。
別に、俺が後藤田氏のように、毅然として進んでいるとは言わない。
むしろ、冷徹に進んでいるようで、ストレスで太ったり、体調を崩してやせるように言われた、なんて話を読んで、これほどの人でも悩み、苦しむんだなぁというあたりに、共感するんだね。
まだ官僚時代の話なんだけど、田中角栄が出てきたり、ここから先、どう進んでいくのか。
楽しんで読んでいこう。
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