船の動力は一般的に内燃エンジンです(昔は外燃エンジンである蒸気機関も使われていましたが今はありません)。エンジンが回る際は燃焼(爆発)を伴い、そのためには酸素の供給が不可欠。でも船に酸素(空気)の心配は要りません。
しかし潜っている潜水艦は周りが海水で使える酸素(気体)がありませんので、ボンベに充填して艦内に積んでいます。気体の酸素をマイナス183℃にまで冷却して液化することで容積は1/860に圧縮されるので何とかなるんですね。
参考までに写真を。陸上に設置されている液体酸素ボンベです。工業用または医療用です。
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エンジンを動力とする潜水艦は燃料補給のために時々浮上して寄港します。その際に液体酸素も充填します。
燃料も酸素も要補給。アーめんどくさい。潜行しっぱなし、というワケにはいかないものか?ということで、賢い人はオツムをひねるまでもなく原子力を利用すればエエやん、と。原子力潜水艦(原潜)ですね。
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乗員の被曝対策を万全にした上で、据え付けた小型の原子炉を熱源にして水を沸騰させます(酸素を必要としません)。出てくる水蒸気でタービン〜スクリューを回して推進力にします。
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原子炉の核燃料棒(濃縮ウラン)の交換は数年〜数十年に一度で済み、継続的な燃料の補給は不要です。エンジンよりもハルカに音が小さいので発見されにくいですし。排気による泡も出ません。
子供の頃、将来のクルマは角砂糖ほどのウランだけで一切の燃料補給無しに数十年乗り続けられるようになるよ、と聞いたことがありますが、同じ原理ですな。
また、発生する水蒸気でタービンを回して発電することも簡単です。得られた電気でモーター〜スクリューを回して動力とする原潜もありますが、何より電化により冷房も冷蔵庫も調理家電も何でも使えていたって快適です。水を電気分解すれば乗員の生存に不可欠な酸素も得られます。
詰まるところ、飲食物以外は何も補給する必要が無いのです。いや、飲食物も自給できます。食物はアクアポニックス(本稿0445)を利用すれば艦内で作れます。
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飲料水も本稿543【海水淡水化】で紹介した��逆浸透法で作れます(排泄物から飲料水を得る技術も国際宇宙ステーションなどで実用化していますし)。
日光(ビタミンD)を補うライトもありますから、理論上は何年も潜っていられます。閉所恐怖症の人は辛いでしょうが。発狂する乗員か出てくるかも(笑)。
このような原子力潜水艦、老朽化すれば解体しなくてはなりません。
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船体の解体は問題ありませんが、廃炉作業はたいへんな費用を伴うようです。
例えば、ソビエト連邦か崩壊して今のロシアになる1991年末に41隻もの老朽化した原子力潜水艦が港に放置され、一部朽ちて放射能が漏れたとか。経済的に国が困窮していたため、カネが掛かる廃炉がお手上げ状態だったとは言えねぇ。
よしんば解体しても、出た放射性廃棄物の処分にアタフタ。実際、日本海に投棄したのがバレてニュースになりました(1993年)。
原子力潜水艦ですらそんな状況ですから、ハルカに規模が大きい原子力発電所の廃炉は前途多難です。
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