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2026年01月04日16:28

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ファシリティドッグのお仕事

この記事へのコメントに「犬が嫌いな子もいる」みたいなのがあったが
ファシリティドッグは自由気ままに病院内を動き回るわけではない。
病児とそのご家族の依頼によってベッドサイドに「出勤」する。
病院によっては病棟内の共通スペースのような場所に時間を決めて
ファシリティドッグがいて、そこにいけば誰でも遊べることもあるが、
本来は「個人個人の患者のベッドサイド」が勤務場所なので、
犬がいやなら依頼しなければいいだけだ。
以下に「ファシリティドッグ」について前に書いた日記を引用するが、
この日記を書いたときは、コメント欄に
「ガキのわがままを許すな」「そんなことに税金を使うな」という
非難コメントが並んで、なんだかなぁ、と思ったのを覚えている。
(以下引用)

https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2025/05/106493.shtml

ファシリティドッグは病気入院中の子を訪問するわんこ。

病気のこどもにはまだ小さくて赤ちゃんな子もいれば、
小児科卒業ぎりぎりの10代後半の子もいる。
小さい子であればあるほど、痛くて苦しくてつらい治療の意味は理解できない。
なぜそれが繰り返されるのかわからない。
お父さんお母さんに助けを求めても助けてもらえない。
普段はやさしい看護婦さんも自分を苦しめる側に回る。

泣いてあばれて治療を拒否する。
病気は治らない。
がんなら進行する、やけどのあとは化膿して広がる。
骨髄穿刺を繰り返さないと白血病の治癒程度がわからない。

そんなとき、ファシリティドッグが付き添う。
わんこになぜそんな力があるのかわからないが、
じっと側にいて顔を見上げてもらうだけで、こどもは勇気を出せる。
「がんばろう、がんばれるよ!」と心の奥に呼びかけられる気がする。
怖い検査でも痛い治療でも泣かないで騒がないで受けることができたら、
痛い時間苦しい時間は短くできる。
治療や検査が早く終われば早く退院できる可能性も上がる。

手術室の真ん前まで付き添うこともある。
こどもは「がんばってくるよ」とわんこに手を振って笑顔で入室する。

こう書いているだけで涙があふれる。
ワシには子はいないが、大きな病院にあちこち20年勤務して
産婦人科の隣はたいてい小児病棟なので、重症の小児患者を見かけるし、
処置室で泣いている声も聞く。
主治医でもないワシが悲鳴で心が砕けそうな思いをするのに、
父母はどんなにつらいだろう。
もちろん本当につらいのは患者さん本人だけど、父母は治療を受けてほしい側。
「痛いことをするお医者さん」を止めたりはできない。

治療の意味が理解できて「生きるためにはどうしても必要」とわかる大人でも、
抗がん剤はつらくて苦しいし手術はこわい。

こどもも痛いし苦しいし怖いし、しかも理解できない。
そこを少しでも慰めてくれるのがファシリティドッグなのだ。

ガキを甘やかすな、というコメントがこの記事にあった。
あなたには子がいないのか?もしいるなら
小さい子が痛くてつらい治療を何度も受ける必要があるとしたら
「痛くても苦しくてもがまんしろ」と言い聞かせるだけなのか?
ファシリティドッグがいる病院でも「不要です」と訪問を断って
子が泣き叫んでも「仕方ないことだ」と納得するのか?
隣のベッドの同じくらいの子がファシリティドッグの訪問を受けて、
痛くてつらいのは同じでもじっとがまんしているのを見て、
自分の子が「こっちにもあのわんこに来てもらいたい」と言ったら
「ガキを甘やかさないのがウチの方針、わがまま言うな」とはねつけられるのか?

…それならまあ、いいですけどね。
世の中には、わんこの訪問で子がつらい治療をがんばれたら
そうのほうがいい、と思っている親がたくさんいる。
だからファシリティドッグがいる。
あんたの子には訪問させなきゃいい。
ガキを甘やかしたくないのは親の方針で、他の親の子にまで口出しする必要はない。

ちなみに、ファシリティドッグのハンドラーは医療資格が必須。
つまり看護師などの免許のある人間が、さらに専門講習を受ける必要がある。
コメント欄にあるような「高額な給料をとってろくな仕事をしない詐欺師」ではない。
さらに「犬なんかそのへんの保護犬でいい」というコメントがあったが、
セラピードッグでは保護犬から採用される場合がある。
老人施設などでは個室訪問でなく、レクリエーション室などで働く場合が多く、
消毒薬のにおいや医療器具が光ったり音をたてたりすることに慣れてなくてよい。
ファシリティドッグは小児病院内で活動し、重症者もいる。
子犬のときから2年間、そういう環境に慣れる訓練をし、
資質のあるわんこだけがファシリティドッグになれるので、盲導犬に近い。
だから育成費用はバカにならない。
さらに、毎日出勤前の清拭など清潔作業は欠かせないし、
数人の患者を訪問するときはひとりおわればまた清潔作業を行う。
万が一にも感染を持ち歩かないためであり、
これは日本感染症学会が定めたガイドライン通りである。
犬アレルギーは「犬そのもの」でなく「犬の毛やふけ」に対するもので、
丁寧なブラッシングと清拭を繰り返す場合には起きにくいが、
アレルギーがあるかどうかはきっちり問診で把握し、
アレルギーある患者には訪問しない、もしくはガラス越しの訪問となる。

追記;
大人のご病人や老人施設でお仕事するわんこは「セラピードッグ」。
「ファシリティ」と言えば子供限定のわんこである。

追記2;
病院のファシリティドッグは基本的には「その病院専属の職員」扱いになる。
だからファシリティドッグに来てもらっても患者に料金はかからない。
一方、病院のほうではファシリティドッグ導入費用で1500万、
維持には年間1000万(ハンドラーの人件費込み)が必要になる。
多くの施設ではクラウドファウンディングでまかなっているようだ。

追記3;
セラピードッグは無料で利用できる場合もあるし、
1時間いくら、で料金がかかる場合もある。
どこの施設が運用しているセラピードッグ制度かによって異なる。




■入院児の心、支えるワン=「ファシリティドッグ」じわり―課題は費用、CF活用も
(時事通信社 - 01月04日 15:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=8619694
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