バイオレンス映画「REVENGE リベンジ」などを手がけてきたフランスの女性監督コラリー・ファルジャが、「ゴースト ニューヨークの幻」などで1990年代にスター女優として活躍したデミ・ムーアを主演に迎え、若さと美しさに執着した元人気女優の姿を描いた異色のホラーエンタテインメント。
50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベスは、容姿の衰えによって仕事が減っていくことを気に病み、若さと美しさと完璧な自分が得られるという、「サブスタンス」という違法薬品に手を出すことに。薬品を注射するやいなやエリザベスの背が破け、「スー」という若い自分が現れる。若さと美貌に加え、これまでのエリザベスの経験を持つスーは、いわばエリザベスの上位互換とも言える存在で、たちまちスターダムを駆け上がっていく。エリザベスとスーには、「1週間ごとに入れ替わらなければならない」という絶対的なルールがあったが、スーが次第にルールを破りはじめ……。
2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞を受賞。第75回アカデミー賞では作品賞のほか計5部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞。エリザベス役を怪演したデミ・ムーアはキャリア初となるゴールデングローブ賞の主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)にノミネート&受賞を果たし、アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされた。共演は「哀れなるものたち」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などの話題作で活躍するマーガレット・クアリー。(映画.comより)
<2025年5月18日 劇場鑑賞>
やっと来ました!「サブスタンス」!すごい映画でしたね。デミ・ムーアのプロ根性を見た映画でした。元々可憐さで人気があったデミ。「きのうの夜は・・・」や「ゴースト ニューヨークの幻」など、本当にかわいかったですよね。pureな感じが何とも言えなくて。その後は「G.��.ジェーン」なんかでも魅せてくれましたが、なんといってもインパクトが強かったのが「これが1億円のダイエット」ですよね!でも本当にきれいになっていて、「さすがだなぁ」と感心したものでした。
そんなデミが、こんなセルフパロディみたいな役を引き受けたこともすごいと思いましたが、それをどこまでもためらわずやり切ったことに、プロの心意気を感じました。なかなかできないと思います。どうにもできないとはいえ、若さや美しさを失うことが怖い女性は多いはず。美しい人ならなおさら。しかも、いつの時代も(日本は特にだろうけれど)若さ至上主義がはびこり、「おばさん」は侮蔑の対象でしかない世の中。たぶん日本では、一番社会的地位が低いとみなされているのが「おばさん」だろうと私は思っています。この映画では、デニス・クエイド演じる会社役員が、汚らしいくらいの差別主義者で、ちょっと強調されすぎかとも思いましたが、まぁ現実はこんなものなのでしょうね。私個人的には、若者より年輩者が多い現代、デミのエクササイズ番組は支持されたはず、と思いますけどね。ついでにいうと、食事に誘ってくれたかつての同級生、真摯に待ってくれてたのに、デミは行けばいいのにってやきもきしました。年齢もわかったうえでのお誘い。ちゃんと行って、リップサービスであっても称賛されて食事してくれば、またその後の展開も変わったかもしれないのに、と思いました。
で、生まれ変わった若いデミは「スー」と名乗り、まったくの別人格。若くて美しいうえに、デミの知識を持っているのだから、これほど強いことはないですね。しかしながら、元本(?)がデミですから、デミが死んじゃうとスーも存在できないんですね。1週間ごとに入れ替わることが原則です。でも、そんなこと、最初から無理ですよね。スーだって、人気が出れば仕事も増える。1週間ごとにいなくなるなんて、だれが想定します?断れない仕事も出てくるでしょうし。それに、若く美しいほうが生きてて楽しい。だんだんスーはデミに戻るのが億劫になってきます。でも、存在できなくなる。かなりなトラウマですよね。だんだん日常に軋みが出てきます。
ところで、スーを演じたマーガッレト・クアリーはアンディ・マクダウェルさんの娘さんですよね。「ワンス・アポン・・・」見たし、その時「この子かぁ」と思って見ていたのに(ついでに言うと「哀れなるものたち」も見ました。こちらの映画では、どんな役だったのでしょうか)、同じ女優さんだとはまったく気づきませんでした。こんな華やかな女性だったかなぁ。さすが女優ですね!
最後の最後まで、どんな姿になろうと髪をとかし、顔を整えていたデミが印象的でした。よくこんな映画を作りましたね。ところどころで「そんなの、絶対に無理」ってヒヤヒヤしましたけれど、最後まで楽しめました。
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