朝のジョギング兼散歩。
散歩のお供は、橋本健二著『新しい階級社会』
一億総中流といわれたのも、昔の話。
今は日本も階級社会になったといわれる。
佐藤優の本で読んだイギリスの社会とか考えると、まだまだ日本は階級の分断はあいまいなグラデュエーションという気はするけど。
本書では、日本の階級を資本家階級、新中間階級、正規労働者階級、アンダークラス、急中間階級の5つで分けて考える。
なんとなくわかったような、わかんないような階級分けだけど、それをさまざまな調査、統計から階級ごとの傾向で説明してくれるんだね。
印象に残っているのは、低賃金で働くアンダークラスは、それによってコストを下げるという日本経済への貢献をしているわけなんだけど、低賃金であるがゆえに家庭、つまり子どもを持つことができず、そのなかで再生産することはできない。
でも、アンダークラス層は着実に階級として存在し、しかも増えているかもしれない。
それは、それ以外の階層から転落してくるから。
再生産されないアンダークラスが、ほかの階層からの流入によって増えるというなら、行きつく先は人口減だよなぁ、と妙に納得する。
昔読んだ塩野七生の『海の都の物語』を思い出した。
地中海最強国家だったヴェネツィアが最も強かった時代、社会の流動性は高かった。
ヴェネツィアが弱体化しはじめたのは、海洋国家から、その富によって土地を買い、地主階級が現れてからだったとか。
・・・まあ、アンダークラスの話とはちょっと違うかな。
社会の流動性が、落ちる方だけだったら人は活気を失うだろう。
がんばったら、もっといい生活ができるという気持ちになれてこそ、仕事に励む気力が生まれる。
そういうことを考えこむ本だった。
面白かったね。
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