まず普通の糖尿病をさらっと。
「血糖値が高くなる病気」であり、さまざまな臓器障害の原因になる。
痛くもかゆくもないし、臓器障害が起きるのも数年から十数年後なので、
検査をしないと初期に見つけることができない。
空腹時血糖126以上、ヘモグロビンA1c(エーワンシー)6.5以上で診断される。
(空腹時とは食後2時間以上)
妊娠糖尿病とは「妊娠後に糖尿病を発症」したもの。
もともと糖尿病だった人が妊娠した場合は「糖尿病合併妊娠」。
妊娠前に糖尿病かどうかわからない場合には、
妊娠初期の血糖値やヘモグロビンA1cの値で判断する。
妊娠初期の随時血糖(食事時間と無関係に採血)で100以上だと精密検査へ。
精密検査は75グラムOGTT(オージーティーティー)というもので、
空腹状態でブドウ糖75グラムを飲ませて採血する。
飲む前90、1時間後180,2時間後153のどれかを超えれば妊娠糖尿病と診断。
簡易検査で50グラムGTTというのもある。
これは随時でブドウ糖50グラムを飲ませ、1時間後血糖が140以上なら妊娠糖尿病。
正式な検査は75のほうだが、妊娠糖尿病と決まれば糖尿病専門医に紹介するので
そちらで75をやってもらうという考え方になる。
糖尿病合併妊娠も妊娠糖尿病も、放置すると母子ともに危険がある。
母には妊娠高血圧症候群や常位胎盤早期剥離が起きやすい。
こどもが巨大児になってひどい難産になったり、皮膚欠損などの奇形があったり、
羊水量が減少して呼吸器や消化器の発達に影響したり、
生まれたあと急激な低血糖で命を落としたりしかねない。
ワシが若い医者だった時代は胎児奇形と母体のひどい合併症を考えて
ヘモグロビンA1cが9を超える場合は「人工妊娠中絶を勧めたほうがよい」と言われた。
今は管理がゆきとどいている(ことが多い)んでたいてい無事に生まれる。
胎児がでかくなってしまったら無理しないで帝王切開すればよい。
血糖コントロールが食事でうまくいかない場合はインシュリン注射になるが、
(糖尿病の内服治療薬は胎児に悪影響)
インシュリンは胎児に影響がないし、妊娠終了でたいてい治るので中止できる。
ただし、妊娠糖尿病になった人は、年齢が高くなると糖尿病になりやすい。
そもそもすい臓のインシュリン分泌が弱い場合に妊娠糖尿病になるとされている。
年齢が高くなれば誰でも内臓機能が衰える。
ので、もともとの「すい臓のインシュリン分泌の弱さ」が表に出やすいのだ。
一定の年齢になったら健康診断を欠かさないで受けてほしい。
追記;
この記事には「2回目の検査で」わかったと書いてある。
妊婦さんの血糖値は一番最初の妊婦検診(おおよそ12週)と
妊娠がある程度進んだ23から26週で検査する。
追記2;
この記事には間違いがある。
1)軽症なのでクスリは飲まず、とあるが、妊婦には糖尿病の内服薬は飲ませない。
2)めっちゃ自分を責めた、とあるが、どんな病気も100%自己責任なわけがない。
北原里英、第1子妊娠中に妊娠糖尿病と診断されていた「めっちゃ自分を責めた」2024年11月に出産
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=137&from=diary&id=8249376
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