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2024年10月18日05:21

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うつ病とはなにか

WHO(世界保健機関)によると、「気分が落ち込む」「何に対しても興味や喜びを感じることができない」といった症状が現れるうつ病は、2021年時点で、世界で約2億8000万人もの人々が苦しんでいる精神疾患です。

厚生労働省によると、日本では100人のうち約6人という高い頻度で発症します。うつ病は、統合失調症や双極性障害などに比べて遺伝要因よりも環境要因が発症に強く影響するという調査報告があります。精神的ストレスや身体的ストレスなどの環境要因によって、誰もが発症する可能性がある精神疾患だと言えるでしょう。

誰でも何らかの理由で気分が落ち込むことがありますが、やがて元気を取り戻します。うつ病の患者さんの症状は、そのような多くの人たちが経験する気分の落ち込みとは、質の異なるものです。理由がないのに気分の落ち込みが続き、生きていることに価値を見出せない苦しみに襲われます。

その苦しみを止めるには死を選ぶしかないと思うけれど、死ぬ元気もなく苦しみに耐えているといった症状が現れるのが、うつ病です。一患者の3割で、抗うつ薬の効果が不十分 現在では、さまざまな種類の抗うつ薬が開発されています。

その多くは、脳の広い範囲に拡散して気分を安定させたり高めたりするセロトニンやノルアドレナリンという神経修飾物質のはたらきを強めるものです。既存の抗うつ薬は、副作用が軽減され、うつ病の患者さんのうち7割ほどの人たちの症状を改善しますが、まだ問題点が残されています。

服用を始めても治療効果が出るまで数週間かかる一方で、いまだに残る副作用はすぐに現れるため、服用を止めてしまう患者さんがいることです。服用後に自殺のリスクが増加するケースがある可能性も示されています。

とくに、双極性障害の患者さんに抗うつ薬が処方された場合にその危険性が高まります。双極性障害は、気分が高揚する躁状態とうつ状態を繰り返す病気で、うつ病とは別の精神疾患です。しかし、その患者さんがうつ状態のときに初めて受診した場合、「躁状態になったことがあります」と言わなければ、問診ではうつ病と区別がつきません。

そのため、抗うつ薬が処方されてしまうことがあります。双極性障害の患者さんが抗うつ薬を服用すると、気分は落ち込んでいるのに自殺する元気は出てしまう、といった最悪のケースが起き得るのです。また、既存の抗うつ薬は、うつ病の患者さんのうち3割の人には十分な効果が出ないという、もう一つの大きな問題点があります。

そもそも、うつ病の発症メカニズムがよく分かっていません。したがって、セロトニンのはたらきを強める既存の抗うつ薬が、うつ病の発症メカニズムに作用する根本治療薬なのか、症状を緩和する対症療法なのかも分かっていません。同じうつ病でもなぜ3割の患者さんには効果が不十分なのかも不明です。

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